B.B.キングがレコード・デビューしたのは1949年のことだ。ビートルズが『ラヴ・ミー・ドゥ』でデビューしたのが1962年なので、どれほど長きにわたりブルースの王様であり続けたかが分かる。ビートルズのアルバム『レット・イット・ビー』の収録曲『Dig It』(ディグ・イット)で歌われる著名人の名前にも“B.B. King”が入っている。そのビートルズにいたポール・マッカートニーのトリビュート・アルバム『The Art of McCartney』が2014年12月10日に日本でもリリースされたが、B.B.キングも『On The Way』に参加している。少なくともそれまではパフォーマンスしていたのだから驚異的だ。
また、THE BAWDIESでベースとボーカルを担当するROYも15日に『ROY(THE BAWDIES)(ROYTHEBAWDIES)ツイッター』で、4月30日に76歳で亡くなったソウル歌手ベン・E・キングに続くB.B.キングの訃報を悲しみ、「音楽界の神様が残してくれた作品達を私達は語り継いでいきましょう…目の前でステージを観たかったです」とつぶやいており、さらには浅野忠信も『浅野忠信 tadanobu_asano Instagram』でB.B.キングの写真とともに「How Blue Can I Get?」「RIP」と追悼した。
記者がB.B.キングの音楽を初めて聴いたのは、1980年頃でアルバム『Blues Is King』(1967年)だった。中でもライブバージョンの『Night Life』に浸る間は60年代のアメリカにタイムスリップしたかのように感じたものだ。当時のバンドブームに乗ってジェフ・ベックやエリック・クラプトン、ロイ・ブキャナンなど様々なギタリストのレコードを聴いていたが、B.B.キングの丸くてみずみずしいギターの音色と、歌うように弾くフレーズに鳥肌が立ったのを覚えている。