ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)は17日、イタリアのイモラで第2戦の決勝レースが行われ、ティリエ・バイ・TDSレーシングのピエール・ティリエ/ルドヴィク・バデイ/トリスタン・ゴメンディ組46号車オレカ05・ニッサンが優勝を飾った。
決勝レース日となった17日の午前中に行われた予選では、JOTAスポーツの38号車ギブソン015S・ニッサンがポールポジションを獲得。2番手にマーフィー・プロトタイプスの48号車オレカ03R・ニッサンが入った。
その後、14時から行われた4時間の決勝レースでは、PPスタートの38号車が序盤からリードを築くが、コース上に砂利が撒き散らされたことにより19周目にセーフティカーが導入。これにより、38号車はそこまでに築いた19秒のマージンを失うこととなってしまうが、リスタート後も首位をキープしていった。一方、予選ではコースアウトを喫して9番手となった46号車オレカ05だったが、スタートからハイペースで走行し、序盤8周目には2番手争いを展開。首位を走るJOTAの38号車を追っていく。
ピットストップ後もレースをリードしていった38号車だったが、バックマーカーを処理する際に縁石に乗り上げる形に。左フロント部にダメージを負ってしまい、60周目に導入されたこの日2度目のセーフティカーのタイミングでピットで作業を受けた。
これにより、首位でリスタートを迎えたのは46号車オレカ05。後ろを走るグリーブス・モータースポーツの41号車ギブソン015S・ニッサンがスピンを喫したこともあり、一時は20秒近くまでリードを拡大。最終スティントは2002年のF3マカオGPウイナーでもあるゴメンディが担当し、最後は後続に12秒の差をつけて138周を走破。今季初勝利を果たした。2位にはマーフィーの48号車オレカ03Rが入り、JOTAの38号車ギブソンが3位となっている。
今年から新設された、プロトタイプカーの入門カテゴリーとなるLMP3クラスでは、自転車競技のレジェンドであるクリス・ホイも乗りこむ3号車ジネッタ・ニッサンが予選でクラスポールを獲得。ホイの若き僚友であるチャーリー・ロバートソンが序盤に大量リードを築きあげるが、ペナルティで後退するとともに、トラブルも発生して108周目にリタイア。最終的にはユニバーシティ・オブ・ボルトンの7号車ジネッタ・ニッサンが後続に2ラップの差をつけてクラス優勝を飾っている。
LM-GTEクラスでは、上位4台が数秒差で接近戦を展開。序盤のスピンにより後退を喫するも見事なリカバリーを見せたATレーシングの56号車フェラーリ458イタリアが優勝を飾った。2位にはプロトン・コンペティションの88号車ポルシェ911 RSR、3位にフォーミュラ・レーシングの60号車フェラーリが入っている。
FIA-GT3車両が争うGTCクラスでは、AFコルセのフェラーリ勢が表彰台を独占。62号車が優勝を果たしている。