2015年05月17日 19:51 弁護士ドットコム
「大阪都構想」をめぐる住民投票の投票日となった5月17日、都構想に反対する自民党・民主党・共産党などは、特に大きな集会を開くことなく、それぞれの議員が地元などを中心に草の根を回るというスタイルで「反対」を訴えた。
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大阪都構想「反対派」の中核となっている自民党は投票日前日の16日、天王寺駅前や新世界などで、国会議員や市議らが一同に会する街頭演説をおこなった。国会議員・市議・府議がそれぞれ約10人と、周辺市町村の議員20人以上が集結し、拳を振り上げて反対をPRした。
一方、17日の投票日は、それぞれの議員が各自の担当エリアを遊説して回るという方針を立てた。朝9時から街宣車で大阪市福島区を回っているという自民党の太田晶也市議は「今のままでも大阪市は発展できます。協定書(※大阪都構想の設計図)は白紙委任に近く、市民サービスが将来どうなるか分かりません。こんな住民投票で大阪をまっぷたつにしてはいけません」と訴え、「絶対反対と書いてください」と呼びかけていた。
太田市議は知人らと次々すれ違うたび、「投票いってや」「反対入れたで」などと会話を交わし、地元選出市議ならではの呼びかけを行っていた。民主党や共産党などと足並みを揃えて反対している理由を聞いてみたところ、太田市議は「それぐらい都構想のデキが悪いということですよ」と断言していた。
一方の民主党は、辻元清美衆院議員ら、党所属国会議員らが中心となって、市内各地を遊説したほか、各地の議員がそれぞれ地元を細かく回って、草の根の訴えを行ったという。
また、共産党も宮本岳志衆院議員や清水忠史衆院議員ら、党所属議員が市内を回ったほか、投票所付近でも反対の呼びかけを行ったという。
投票日当日、大阪市北区や、福島区、大淀区の投票所をいくつか回ると、投票所付近には、賛成派・反対派それぞれがポスターを掲げて待機していた。賛成派・反対派ともに、訪れる人たちひとりひとりに対して、ギリギリの水際で「最後の訴え」を行っていた。
(弁護士ドットコムニュース)