第43回ニュルブルクリンク24時間耐久レースは、現地時間の16時にいよいよ決勝レースのスタートが切られた。序盤から上位陣にアクシデントが発生したりと波乱含みの展開となっている。
160台ものエントリーを集め、今年も非常に多くの観衆が訪れたニュルブルクリンク24時間耐久レース。日曜のノルドシュライフェは朝からコースサイドには多くのテントが貼られ、バーベキューの煙が立ちこめた。昼時に行われたWTCCの決勝レースでも白熱の展開となり、テンションが大いに高まる中で15時40分からのフォーメーションラップを迎えた。
グランドスタンドから大歓声が上がり、1周のフォーメーションを終えた参戦マシンたちは、速さ別に3グループに分けられ16時のスタートの時を迎えた。優勝争いを担うSP9クラスは序盤からスプリントレースのような激しい展開となり、ノルドシュライフェで連なりながら走行する様子は迫力満点と言えた。
序盤、トップ争いを展開したのはポールポジションとなったマルクVDSの26号車と、シューベルトの2台というBMW Z4 GT3勢。それにアウディ、メルセデス、ベントレーといったGT3勢が続き、24時間耐久とは思えないバトルが展開された。
そんな戦いにさらなる波乱要素が加わる。開始1時間を過ぎると、ニュル上空に立ちこめた雲から雨粒が落ち始めた。1周が長く、雨が降っている場所、降っていない場所があり、クラッシュ等も発生。GT3勢でも首位争いを展開していたシューベルトの20号車Z4や、85号車ベントレー・コンチネンタルGT3、23号車メルセデスベンツSLS AMG GT3等、上位勢にクラッシュが発生した。
1時間程度でGT3勢はピットインを行っていくが、その中でポジションを上げてきたのは、強豪ブラック・ファルコンの5号車メルセデスベンツSLS AMG GT3。開始2時間を過ぎ、トップを快走。ただしGT3勢は多くが同一周回で、僅差の争いが展開されている。
日本勢では、アレックス・バンコム/星野一樹/ミハエル・クルム/ルーカス・オルドネス組35号車ニッサンGT-RニスモGT3が、上位陣に食らいつき周回を重ねている。影山正彦/石浦宏明/大嶋和也/井口卓人組TOYOTA GAZOO Racingの53号車レクサスLFA Code Xは、降雨時にピットストップを行った影響もあり、SP-PROクラスの2番手を走行中。ただライバルとなるマンタイの10号車ポルシェとは僅差の争いだ。
山内英輝が乗り込むSTIのスバルWRX STIは、ドライではライバルのアウディTTに先行されたものの、降雨時に盛り返し現在SP3Tクラスの首位を快走している。