WTCC世界ツーリングカー選手権のドイツラウンドは16日、ニュルブルクリンクでレース1/レース2が行われ、レース1はホセ-マリア・ロペスが、レース2はイバン・ミューラーが優勝。シトロエンC-エリーゼWTCCが連勝を飾った。
ニュルブルクリンクのグランプリコース、北コースを組み合わせ、ニュルブルクリンク24時間耐久レースの併催イベントとして開催されたWTCCドイツラウンド。いよいよ迎えた16日の決勝レースは、午前11時15分からレース1、2ともそれぞれ3周で争われた。
迎えたレース1のスタートでは、ポールポジションのホセ-マリア・ロペスが好スタート。一方、2番手スタートのヒューゴ・バレンテ(シボレーRMLクルーズ)は一瞬遅れ、後方からスタートしたノルベルト・ミケリス(ホンダ・シビックWTCC)と一瞬接触。この間にセバスチャン・ローブ、イバン・ミューラーというシトロエンC-エリーゼWTCC勢が続き、1周目にはシトロエンがトップ3を占め、ノルドシュライフェに入っていった。
注目のノルドシュライフェでは、やはりタイトなコース幅のせいか接近戦は展開されるものの、オーバーテイクはほとんど発生せず。唯一ノルドシュライフェ後半のドッティンガー・ホーヘのロングストレートで、最高速差を使ったバトルが展開される状況となった。
トップのロペスはそのまま逃げ切り優勝。ローブ、ミューラーと続き、またもシトロエン勢が表彰台を独占する結果に。4位にはミケリスが入った。2番手スタートのバレンテはノルドシュライフェでバトルの最中クラッシュを喫し、レース2も出走できなかった。
30分間のリペアタイムを経てスタートしたレース2は、リバースグリッドでティアゴ・モンテイロ(ホンダ・シビックWTCC)がポールポジションスタート。トム・コロネル(シボレーRMLクルーズ)が2番手スタートとなる。
ポールスタートのモンテイロは、スタートで首位を守ると、グランプリコースである程度のマージンを築きノルドシュライフェへ。しかし、後方にはすぐにミューラーが接近。ただノルドシュライフェではオーバーテイクも難しく、背後にガブリエレ・タルキーニ(ホンダ・シビックWTCC)を含めた三つ巴の1周目となる。
その後方では、コロネルが後方にシトロエン勢を従え、強烈なブロックラインをとりポジションキープ。しかしドッティンガー・ホーヘで、今度はシトロエン勢が圧倒的なストレートスピードを発揮。首位のモンテイロをミューラーが、4番手のコロネルをメディ・ベナーニ、マ・キンファ、ロペスという3台のC-エリーゼWTCCが一気にかわしていき、シトロエン優勢のまま2周目を迎えた。
コーナーではシトロエンとホンダ、シボレーの間ではそこまで大きなパフォーマンスの差はつかないものの、やはりレース2で勝負のポイントとなったのはドッティンガー・ホーヘ。特にワークスのシトロエン勢のストレートスピードが速く、ファイナルラップにはマ・キンファ、そしてロペスがベナーニの前に出て、2台のホンダを追撃していく。
しかし、ファイナルラップでキンファは痛恨のコースアウト。クラッシュを喫し、これでロペスが4番手へ。ベナーニ、ローブと続き、ファイナルラップのドッティンガー・ホーヘを迎えた。ここで4番手ロペスは、3番手タルキーニのスリップに入り一気にオーバーテイクを決めると、今度はモンテイロのスリップに入り、ドッティンガー・ホーヘだけで一気に2台抜き! 最終的にトップのミューラーには0.173秒届かなかったものの、ミューラー、ロペスとシトロエンが2戦連続のワン・ツー。モンテイロはなんとか3位を守り、シトロエンの2戦連続表彰台を阻止した。