14日に開催されたF1ストラテジーグループ会合において、F1のショー的要素を高めるための手段について協議が行われた。その結果、2009年以来初めてレース中の給油を復活させ、タイヤ選択をチームに委ね、ラップタイムを5秒から6秒向上させるなどの事項において合意に達した。
ファンの拡大を目指すF1は、ショー的要素を向上させるための検討を行ってきた。今週木曜のF1ストラテジーグループには、F1の商業面のボス、バーニー・エクレストン、FIA会長ジャン・トッド、フェラーリ、メルセデス、マクラーレン、レッドブル、ウイリアムズ、フォース・インディアの代表という通常のメンバーに加え、エンジンマニュファクチャラーの代表も参加し、さまざまな提案について協議を行い、いくつかの案について合意した。
15日、トッドとエクレストンは連名でこの会合に関する声明を発表した。
「ストラテジーグループはF1のショー的要素を向上させるための多数の手段について協議してきた。投票により最初の一連の措置が決定した」として、声明に以下のように合意事項について明らかにされた。
「2016年に関して
・各チームはレースイークエンドにおいて(4種類のうちから)2種類のドライタイヤコンパウンドを自由に選ぶことができる
2017年に関して
・より速いマシンへ:空力規則の進化、よりワイドなタイヤ、マシン重量の削減により、ラップタイムを5秒から6秒縮める
・レース中の給油の復活(レースで使用できる燃料最大量は維持)
・より高回転のエンジンと、より大きな音
・よりアグレッシブなルックスへ
他の措置に関しても協議されたが、実行する前にさらなる調査が必要とされる。
・レースウイークエンドのフォーマットについて包括的に検討する
・外部からのアシストなくドライバーによってマシンをスタートさせるための手段」
今回の会合では多数のコスト削減案についても検討が行われたが、これに関しては今後数週間をかけてストラテジーグループメンバーのチームが他のチームと相談し、練り直しを図るという。
また、エンジンに関しては、マニュファクチャラーの投資を考慮し、新たに参入を検討するメーカーが状況を把握しやすくするため、エンジンレギュレーションの安定を図るべきであるとの決断が下された。なお、今季、5基目のエンジン使用を許可するという案は却下された。
英AUTOSPORTは、2017年からカスタマーカーが導入されるという案もあると報じている。
FIA、FOM、チーム代表は、今回の提案を固めた上でF1コミッションおよびFIA世界モータースポーツ評議会に送り承認を受けるため、協力し合って取り組んでいくということだ。