ホンダの新井康久F1プロジェクト総責任者が、マクラーレン・ホンダの過去の栄光を再現しなければならないというプレッシャーは大きいと認める一方で、夏前に表彰台を獲得し、シーズン終盤にはメルセデスと戦うことを目指していると語った。
マクラーレン・ホンダのプロジェクトが今年スタートしたが、トラブルが多発し、高いパフォーマンスも見られず、フェルナンド・アロンソとジェンソン・バトンはここまでの5戦で1ポイントも獲得していない。
新井総責任者は大きな成果を出さなければならないというプレッシャーを感じていると認めた。
「(開幕戦の)オーストラリアではいい結果を出せませんでしたが、1戦ごとに改善しているのでホンダ陣営としては非常に満足しています」と新井総責任者。
「マクラーレン・ホンダには(16戦中15勝した)1988年のような偉大な歴史があります。誰もがそれを念頭に置いているので、途方もないプレッシャーを感じています」
しかし新井総責任者は、ホンダは正しい方向に進んでおり、近いうちに結果を出せると語っている。
「(プレシーズンテストの)ヘレスから(スペインGPの)バルセロナの間に大きな改善を果たしました。大きな変化です」
「懸命な取り組みにより、パワーも(パワーユニットの)特性も変わりました。今やほぼ新しいパワーユニットです」
「1戦ごとにたくさんのパーツを利用するプランを用意しています。変更し、改善し、データアプリケーションをより洗練させます」
「目標をシーズン中盤までに達成するためのプランです」
「残念ながらスペインGPは期待どおりにはいきませんでした。ポイントを取れると思っていましたが、フェルナンドのマシンに(ブレーキ)トラブルが発生し、非常に残念な結果に終わりました」
「ですがモナコかカナダではポイントを獲得できる可能性はかなり高まると思います。シーズン中盤には表彰台を獲得したいと願っています」
「シルバーストンはホームレースであり、非常に重要な1戦です。このサーキットは高速コーナーを備え、平均速度がきわめて高い。ヨーロッパラウンドの中盤までに目標を達成したいと考えています」
今年中にフェラーリとウイリアムズに追いつけると思うかと聞かれた新井総責任者は「もちろんです」と答えた。
また、現在ポイントリーダーのメルセデスにも追いつけるかという質問に対しては「シーズンが終わるまでには実現しなければなりません。それを目標としています」と述べている。
1988年のように圧倒的な強さを発揮するようになると思うかと聞かれた新井総責任者は次のように語った。
「そう信じています。我々は同じような成功を収めることができる、F1を支配することができると宣言いたします」
「来年を見ていてください。近いうちに実現できると思います」