スペインのカタルニア・サーキットで行われたインシーズンテスト2日目は、ロータスE23をドライブするジョリオン・パーマーが総合トップタイムをマークした。
バルセロナでのテスト最終日となった2日目はマクラーレンとトロロッソを除く7チームが若手ドライバーを起用。前日は体調不良でフォース・インディアからの出走を見送ったパスカル・ウェーレインも完調とはいかなかったものの、メルセデスのチームドクターから出走のゴーサインがおりた。
そのウェーレインは、午前中にトップタイムをマークすると午後も終始タイムシートのトップを守っていたが、セッション残り18分というタイミングでスーパーソフトを履いたロータスに首位の座を奪われ、最後は2番手で終えた。
それでも前日のニコ・ロズベルグ同様、一日の最多周回となる137周を走破したウェーレインは、ロングランや新しいパーツの評価、モナコ用のセットアップなど多くのプログラムをこなし、しっかりとチームの期待に応えている。
メルセデスからトップを奪ったロータスのタイムは1分26秒080で、初日トップのロズベルグからは約1.7秒差と依然大きなギャップが存在するが、85周を走り切ったパーマーは金曜プラクティスと合わせると合計100周以上を記録しており、満足なかたちでバルセロナを後にしている。
3番手はトロロッソからレッドブルに乗換えたピエール・ガスリー。初日に131周を走ったガスリーは、レッドブルRB11のステアリングを握って75周を走行。タイムもトロロッソから約1秒の更新を果たしている。
前日、最下位に沈んだマクラーレン・ホンダはレギュラードライバーのジェンソン・バトンがMP4-30ドライブ。バトンは日曜のレースで、「最初の約30周は僕の人生の中で最も恐ろしい思いをした30周だった」と漏らしていたが、この日は走り出しから順調に走行。マシンはかなり良くなったと改善を実感しており、周回数も合計100周まで伸ばすことに成功した。
5番手はウイリアムズでのテストデビューとなった開発ドライバーのアリックス・リン。前夜、興奮でなかなか寝れなかったという21歳のリンだが、テストでは空力およびシャシーの作業をほぼ予定通りにこなし、テストチーフのロッド・ネルソンも彼のスピードや成熟度に感銘を受けたと高い評価を与えている。
フォース・インディアをドライブした昨年のヨーロッパF3チャンピオン、エステバン・オコンが6番手。続く7番手にフェラーリのエステバン・グティエレスがつけた。
昨年までザウバーのレギュラードライバーを務めていたグティエレスは、今年からスクーデリアにリザーブドライバーとして加入。「エキサイティングだった」とSF15-T初ドライブの感想を語ったグティエレスは最終的に119周を走破し、ドライバビリティや空力、セットアップ、さらに新しい空力パッケージの確認作業と充実の一日を過ごしている。
トロロッソのカルロス・サインツJr.が8番手。初日にフェラーリをテストしたFDAドライバーのラファエル・マルチェッロは、リザーブドライバーを務めるザウバーから出走するも、開始早々にターン3でタイヤバリアに突っ込んで左フロントにダメージを負ってしまった。
マルチェッロは、その後コース復帰を果たしたが、この日のベストタイムはフェラーリでのタイムから2秒以上も遅れるものに終わった。