ミシュランが、ピレリのタイヤ供給契約が終了する2016年末のタイミングで、F1に復帰する準備ができていることを明らかにした。
2006年までF1のタイヤサプライヤーを務めていたフランスのミシュランは、2008年以降の1社独占供給の動きに不満を抱き、5シーズンにわたるF1での活動に終止符を打った。
前任のブリヂストンに代わり、2011年からF1のタイヤサプライヤーを務めているピレリは、F1との現行契約が2016年末で満了を迎えることになっている。
ミシュランのモータースポーツディレクター、パスカル・クアスノンは、来年初めに実施される入札に向けて、イタリア誌の「Autosprint(アウトスプリント)」に次のように語った。
「もちろんだ、我々は復帰に完全にオープンでいる」とクアスノン。
「しかし、いくつか細かな条項に関しては、F1はその技術的な規則を改めなければならない」
「タイヤは単にスぺクタクルなショーの演出であってはならず、もう一度、技術的な対象とならなければならない」
「ミシュランは、F1復帰に向けていくつか細かな条件を提示した」
「我々は18インチタイヤを望んでいる。すでにフォーミュラEが採用しており、すぐに別のシリーズでも使われることになっている」
「もしF1が提案を検討したいというのであれば、我々はここで完全にオープンでいるし、復帰には強い意志がある」
「そのかわり、今後の見通しが現在の状態をキープするようなことであれば、申し訳ないが我々としては興味はない」
「次のタイヤサプライヤーを決める入札では、我々が提案を行ってもいいはずだ」
「それを受け入れるかどうかは、(バーニー・)エクレストンやFIAの問題だよ」
クアスノンは、現行のF1タイヤで気に入らない部分を尋ねられると、こう答えた。
「タイヤは、安定したパフォーマンスとグリップレベルを提供しなければならない」
「数周走った後に、ドライバーが“スローダウンしなければタイヤが持たない”と言うのは正常なことではないし、そのようなことは起こるべきではない」
「最近のF1ドライバーは、タイヤのせいでその才能を示すことができないんだ」
「GTのスパ24時間レースでは、いくつかのタイヤは連続するスティントを持たせることさえできない」
「このようなことは、独占供給の下において改善のモチベーションが生まれない時に起こることで、それはテクノロジーではなく、月並みと言われる」
「そのかわり、技術的に興味深いルールブックがあれば、たとえ独占供給であっても、最高レベルの製品を提供せざるを得ない」