2015年F1第5戦スペインGPは9日、3回目となる土曜のフリー走行が行われ、メルセデスAMGのニコ・ロズベルグがトップタイムをマークした。
2日目を迎えたカタルニア・サーキットは前日に引き続き快晴に恵まれ、午前11時(現地時間)から行われた60分のフリー走行は路面温度も34度に達した。
セッション序盤は低い路面温度の影響もあって各車グリップしないマシンに苦労していたが、まずはフェラーリを駆るキミ・ライコネンが開始15分過ぎにトップタイムをマーク、チームメイトのセバスチャン・ベッテルも2番手で続いた。
初日はエンジンのマイレージをセーブしたこともあり十分な周回を重ねることができなかったレッドブルのダニエル・リカルドは、このセッションで遅れを取り戻そうと早めのスタート。開始25分過ぎにはいち早くミディアムタイヤにスイッチし、1分27秒台のタイムで暫定トップに立った。
一方、リカルドとは対照的に初日を順調に過ごしたチームメイトのダニール・クビアトは水漏れのトラブルが発覚し、ガレージではメカニックが修復作業に追われることになった。
そんななか、メルセデスやマクラーレン・ホンダは少し遅れて走行を開始するが、シルバーアローの2台はハードタイヤでリカルドを上回る1分26秒台を記録し、あっさりと1-2態勢を築く。また、初日7番手と好スタートを切ったマクラーレン・ホンダもフェルナンド・アロンソが暫定ながら7番手タイムを記録、バトンも11番手と2日目も順調な滑り出しを見せた。
ハミルトンは開始30分過ぎにターン3でアウト側の人工芝にタイヤを落としてスピン、左フロントタイヤに大きなフラットスポットを作ったが、すぐにマシンを立て直して再走を果たした。その後、セッションはロズベルグ、ハミルトン、リカルド、ライコネン、バルテリ・ボッタス、ベッテル、アロンソのオーダーで終盤の予選シミュレーションに移った。
ここでは、それまでガレージで作業に追われていたクビアトも合流。まずはフェラーリのベッテルがベストタイムを約1.6秒も更新する1分26秒177をマークする。一方、そのベッテルをすぐに上回ったロズベルグは約0.7秒の更新に留まり、2台のギャップは0.165秒の僅差となった。また初日トップのハミルトンもシケインのミスがあったものの、こちらも約0.7秒の更新で3番手タイムとライバルに比べて大きくタイムを縮めることはできなかった。
4番手はボッタス。ライコネンが5番手で続き、リカルドがウイリアムズのフェリペ・マッサを上回る6番手につけた。マクラーレン・ホンダはミディアムタイヤでジェンソン・バトンが11番手タイムを記録したが、暫定7番手につけていたアロンソはコンマ1秒の更新に留まり、最終的なポジションは14番手となっている。