2015年F1第5戦スペインGPが8日、バルセロナにあるカタルニア・サーキットで幕を開け、午前10時(現地時間)から行われたフリー走行1回目はメルセデスAMGのニコ・ロズベルグがトップタイムをマークした。
シーズン第二の開幕と言われるヨーロッパラウンドの初戦、スペインGPが今年も好天に恵まれたカタルニアで幕を開けた。例年多くのチームが大幅にアップデートしたマシンを登場させるスペインでは、今年も各チームがさまざまな新コンポーネントを投入している。
今回のレースに持ち込まれたタイヤはハード(オレンジ)とミディアム(ホワイト)という最も硬い組み合わせの2種類。FP1ではザウバーがマーカス・エリクソンに代えて、テスト兼リザーブドライバーのラファエル・マルチェッロを、ロータスも同様にジョリオン・パーマーを起用。さらにウイリアムズも今年から公式テストドライバーに昇格した女性ドライバーのスージー・ウォルフがバルテリ・ボッタスのFW37を走らせた。
若干コースオフするマシンが見られたものの、終始穏やかなセッションとなったFP1では、選手権リーダーのメルセデス2台がここでも順調な走り出しを見せ、序盤からセッションをリードした。
ルイス・ハミルトンとロズベルグは早くから走行をスタートすると、ファーストランで早々と1-2態勢を築くと、続くセカンドランでは揃って1分26秒台に突入。チームメイトを100分の7秒上回ったロズベルグがタイムシートのトップに立つも、ハミルトンもセクター1とセクター2のベストタイムを奪うなど、ともに幸先の良いスタートを切っている。
一方、メルセデスを追いかけるフェラーリ勢は、かなりコンパクトに絞ったサイドポッドや新しいターニングベイン、フロア、ディフューザーなど大規模なアップデートを施したSF15-Tを持ち込んできた。ただ、走り始めとなったFP1ではセバスチャン・ベッテルが3番手、キミ・ライコネン4番手といつものポジションにつけたものの、メルセデスとの差は約1秒と大きく開くかたちとなった。
5、6番手のトロロッソ勢に続いたレッドブルのダニール・クビアトは、ウイリアムズ型のショートノーズを搭載。まずはトップと1.9秒差の7番手につけ、旧型のノーズで走行したダニエル・リカルドを上回るポジションにつけている。
だが彼らは、今回のスペインを前にパワーユニットがすでに3基目に入っているため、それぞれ7周、9周と走行を制限することを強いられている。
このスペインに新たなカラーリングで登場した注目のマクラーレン・ホンダは、フェルナンド・アロンソとジェンソン・バトンが揃って22周を走るなど順調な滑り出しをみせた。
2台はライバル同様にフロービズなどで新たなパーツのチェックに終始。アロンソはセッション終盤に単独スピンを喫する場面もあったが最終的には15番手で走行を終了、ひどいオーバーステアを訴えていたバトンは16番手でセッションを終えている。
なお、トップのロズベルグは、ピットインする際にピットロードとコースにまたがるボラードの外側を回って侵入したため、なんらかの処分を科される可能性がある。(その後、戒告処分が言い渡された)