スーパーGT第2戦富士は2日、ノックアウト形式の予選が行われ、GT300クラスは前戦で優勝したTOYOTA PRIUS apr GTがポールポジションを獲得した。
Q1序盤は新田守男がドライブするJMS LMcorsa Z4と土屋武士のVivaC 86 MC、中山雄一が駆るTOYOTA PRIUS apr GTが積極的に周回。1分37秒台後半のタイムで推移していった。
Q1残り6分を切るタイミングで、5番手につけていた中山が、前を走るFIA-GT3のスリップを巧みに使い渾身のアタック。コースレコードを0.2秒上回る1分36秒519を記録してトップに立ち、2番手以下を1秒以上引き離した。
そして残り4分、各車がQ2進出をかけた最後のアタックに入るタイミングで、加藤寛規のシンティアム・アップル・ロータスがシケインの立ち上がりでストップ。赤旗が掲示されてしまう。
セッションは14時31分、残り時間5分で再開。ここでアタックをかけたのは、赤旗掲示前にアタックラップに入っていたヨルグ・ミューラーのStudie BMW Z4。一度冷えかけたタイヤを上手く使い、1分38秒202のタイムを記録。最下位から一気に10番手まで順位を上げることに成功した。これにより13番手につけていたExcellence Porscheがノックアウトゾーンの14番手に転落。小林祟志がステアリングを握るARTA CR-Z GTもノックアウトラインの13番手になってしまったが、小林が最後のアタックで、ミューラーを上回る10番手タイムを記録した。
Q1の結果を見ると、タイム的に不利とみられていたJAF-GT車両とFIA-GT3車両がひしめく結果となった。また、2番手のLEON SLSから14番手のExcellence Porscheまでの13台が1秒以内に入っており、GT300の激戦ぶりを物語っている。なお、セッション終了後、ピット作業違反によりマネパランボルギーニGT3のベストタイムが抹消されたが、セカンドベストタイムにより、Q2への進出を果たしている。
GT500のQ1から10分間のインターバルをおいてスタートしたGT300クラスのQ2。序盤から各車がコースインし、アタックを展開。まずはGAINER TANAX SLSが1分37秒台のタイムを刻んでいく。
その後も、VivaC 86 MCやLEON SLSなど、トップが目まぐるしく変わるなか、残り3分を切るタイミングでGT300ポール最多記録を持つ佐々木孝太のTOYOTA PRIUS apr GTが1分37秒251を記録しトップタイム。その直後にGAINER TANAX GT-R、B-MAX NDDP GT-Rがタイムを塗り替える激しいポール争いが展開した。
しかし、セッション残り時間1分30秒を切ろうかというところで、佐々木がひとり1分36秒台に入れる渾身のアタックを披露。そのままチェッカーを受け、自身が持つ最多ポール記録を14へと伸ばすことに成功した。
2番手にB-MAX NDDP GT-R、3番手にGAINER TANAX GT-Rと、ニッサンGT-RニスモGT3が続き、4番手にGAINER TANAX SLS、5番手にLEON SLSとメルセデスSLS AMG GT3が続く結果となった。
公式練習では、FIA-GT3車両にタイムで苦戦しているようにみえたJAF-GT車両だが、上位10台のうち4台がJAF-GT車両となった今回の予選。明日行われる決勝レースはストレートスピードでJAF-GTを上回るFIA-GT3がオーバーテイクを仕掛けやすいが、500kmの長丁場でJAF-GT車両がピットストップなどの戦略面を活かしてどう挑むのか大いに注目したい。
スーパーGT第2戦富士の決勝レースは、5月3日(日)の14時15分にスタートする予定だ。