マクラーレンのレーシングディレクター、エリック・ブーリエは、チームの再編を行い、仕事の仕方の方針を変えたことがいい影響をもたらしており、昨年よりもアップグレードの成功率が高まっていると語った。
ホンダとの新たなパートナーシップの下でスタートした2015年、マクラーレンはここまでの4戦で予選Q1突破は1度のみ、ポイント獲得はまだ達成できていない。しかしブーリエは、チームの体制の変化による効果を感じていると語った。
「カルチャーとフィロソフィー全体に大きな変化があった」とブーリエ。
「社のすべてのレベルにおいて明確なリーダーシップが存在する。人々にただ伝えるのではなく意見を求めるような姿勢に変わった。皆が一体となり、意見やアイデアを共有している」
「こういった新しいアプローチによる最大の効果は、誰もがマシンに対して責任感を持つようになったことだ。それによってモチベーションも関心もより一層高まった」
「ひとつ例を挙げると、去年はコースに持ち込んだアップグレードの約50パーセントが完璧には機能しなかったと思う。しかし今年はその確率を5パーセントか10パーセントまで引き下げた」
レッドブル・レーシングでデザイナーを務めたピーター・プロドロモウがチーフエンジニアとして加入したことで、マシンの空力コンセプトが変わり、ドライバーの乗りやすさを重視してマシンが作られるようになった。プロドロモウは、これに伴い、チーム全体の仕事の仕方も変えたと述べている。
「過去2年ほどチームは空力の方向性を見失っていたと思う」とプロドロモウ。
「そのため新しい空力コンセプトを確立するための取り組みを始めた。同時に仕事のやり方も変えることにした」
「この新たなコンセプトがチームの今後の方向性を決定づけている」