マクラーレンのレーシングディレクター、エリック・ブーリエが、同チームとホンダのプロジェクトが実を結び上位で戦えるようになるには1年半かかるだろうと語ったが、このまま浮上できないのではとの懸念を否定した。
マクラーレンとホンダのパートナーシップが今年復活したものの、チームは低迷し、ここまでの4戦中、予選Q1を突破したのは1度のみ、入賞もまだ成し遂げていない。
ブーリエは、マシンの競争力は急激に増していくはずだが本格的にトップ争いができるようになるのは2017年シーズン初めからであると予想している。
「(マクラーレンのエグゼクティブチェアマン、ロン・デニスは)5年は待たないだろう。だが彼も我々も、データを見てシャシーは去年のものより圧倒的に優れていることは分かっている。そういう意味で大きな進歩を果たしている」とブーリエが述べたとNew York Timesが伝えた。
「今年のうちに戦えるようになる。来年は本格的に競争力を発揮できるようになり、来年末には上位で戦えるようになると思う。トップに追いつくには1年半かかる」
「すべての面で力を増しつつある。とはいえこのプロジェクトは極めて野心的なものだ。ホンダはこの復帰に全力を注いでいる。我々──ロンとマクラーレンの株主たち──は競争力の高いチームになるための取り組みを行っている。だからいずれは結果が出る。ただ後れを取り戻すには時間が必要だ」
過去には低迷に陥ったチームが消滅した例がいくつかあるが、マクラーレンが復活するという確信をなぜ持てるのかと聞かれ、ブーリエは次のように答えた。
「水面下で起きていることを把握しているからだ。マシン自体にはまだ勝つ力はないが、じきにその力を備えるようになる。エンジンパートナーも成熟度を増していくだろう。マクラーレンはトップに返り咲く。心配は全くしていない」