4月21日にキャリコネニュースが公開した「『嫌なら辞めろ!』と新人に言い続けたらホントに辞めちゃった」という記事には、ネットで大きな反響が寄せられた。BLOGOSでは71件、ニコニコニュースでは1600件を超えるコメントがあがっている。
記事では、新入社員に「嫌なら辞めろ。代わりはいくらでもおる」とたびたび言っていたところ、本当に辞められてしまったとネットで嘆く先輩社員のエピソードを紹介。「代わりの会社はいくらでもある」と新人のホンネを代弁したツッコミがあったことも取り上げた。
「2週間は早い」の批判に「この先も付き合わされる」と反論
コメントの大多数は、先輩社員の言動に大きな問題があったと指摘する声だ。
「先輩さんが辞めればいいんじゃない。代わりはいくらでもいるよ」
「これがハラスメントに該当しないなら後輩も『チェンジ』っていってもOKだろ?」
「確かに多かれ少なかれストレスは抱えるもんだろうけど、だからって与えていいって訳でもないんじゃない?」
中には「辞めろって指示に従っただけだろ? 優秀な部下じゃねぇか」と揶揄する人もいる。その一方で辞める判断が早すぎると、新人の行動に疑問を呈する人もいた。
「2週間ストレスに晒されただけで折れるメンタルも大概だよ」
「別会社の面接で辞職理由聞かれたら何と答えるのか」
この新人批判に対しては「この先何十年もこのクズと付き合わされるんだぞ」と、辞めなければ同じ環境が続くはずと反論する人や、「パワハラにより退職しましたでいいんじゃない?」と、転職時の説明に迷う必要はないとする人もいた。
また、今どきの若者の傾向を受けて「新人なんて頼れるやついないんだから優しく指導したれや」と諭す人たちも少なくない。とはいえ、すべて甘やかすだけでは成長しないだろう。ヒントになるのが、あるタレントの話術だ。
松岡修造の「緩急の話術」が参考になるのでは
24日朝の「白熱ライブ ビビット」(TBS系)は、2015年春入社の新入社員が選ぶ「理想の上司」男性部門の1位に、元プロテニスプレイヤーの松岡修造さんが選ばれたと紹介した。
番組では、今どきの若者は「上司から叱られたいが、怒鳴られたくない」と思っていると紹介。そのうえでVTRでは、自分の行く道に迷っている人に向けて川原に立った松岡さんが「この川の流れ見てみろ!」と大声で叫んだ後、「任せてみろよ、川の流れのように」と優しく締める様子を流していた。
ニコニコユーザーのコメントにも、厳しいことを言うのは悪くないが、その後のフォローが大事という指摘が見られる。
「『これこれこうだから、嫌なことも頑張ろうぜ』みたいな言い方ならね」 「その言葉はな『今はお前の代わりはいくらでもいる、うちでかけがえのない存在となれ』で続けないといかんのよ」
このような言い方であれば、新人も辞めることはなかったのかもしれない。
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