2015年04月24日 10:41 弁護士ドットコム
長野県上田市の千曲川(ちくまがわ)河川敷で、何者かの手によって制作が進められていた「謎の石像」。高さ2メートルに達するまで制作者がわからず、「謎のアーティスト」による大作として注目を集めていたが、国が管理する河川の敷地で、石像を無断で造る行為は、河川法に違反する犯罪行為ということで、問題視されていた。
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その石像が4月24日午前、国交省北陸地方整備局・千曲川河川事務所によって、撤去された。午前8時半から、重機によって石像は破壊され、1時間もかかからず、その場から排除された。
弁護士ドットコムニュースは現地で撤去の様子を撮影した。動画はこちら。
https://youtube.owacon.moe/watch?v=9TZ4R8JADVY
石像は、石とセメントで作られていた。河川を管理する千曲川河川事務所が2011年4月、石像を発見。看板を設置して撤去するよう求めてきたが、制作者を特定できないまま、石像は高さ2メートル、顔の直径は1.2メートルまでに巨大化。今年2月、河川事務所が長野県警上田署に通報していた。
報道によると、撤去2日前の4月22日、河川法違反(工作物の無許可新築等)の疑いで、市内に住むアルバイト従業員の男性(55)が書類送検された。河川敷近くに住むこの男性は、数年前から夜間に1人で、石像を制作していたという。「幼い頃から工作が好きだった。趣味が高じて、自分でイメージしたものを作った」と供述しているという。
(弁護士ドットコムニュース)