2015年04月23日 14:51 弁護士ドットコム
東京にある3つの弁護士会が運営する「法律相談センター」の予約申し込みが、4月からネットでできるようになった。これまでは月曜から土曜までの日中に「電話」で受け付けているだけだった。しかし、相談件数が激減していたため、ネット予約に踏み切った。パソコンだけでなくスマホにも対応し、「利用者に選んでもらえるセンターにしていく」という。
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今回リニューアルしたのは、東京の3つの弁護士会(東京弁護士会・第一東京弁護士会・第二東京弁護士会)が運営する「法律相談センター」というウェブサイト(http://www.horitsu-sodan.jp/)。東京都内の新宿、霞が関、蒲田、錦糸町、町田に設置された法律相談センターについて、ウェブサイトから相談の予約ができるようになった。
法律相談をしたい人は、まず「希望日」を選択し、「離婚・親族」「労働相談」など相談したい内容を選ぶと、対応可能な法律相談センターと時間が表示される。その後、氏名や連絡先などの個人情報と、相談内容(200文字以内)を書き込めば完了だ。予約は、ネット上だけで完結する。
ネット予約の開始にあわせてキャンペーンを行っている。5月2日までの間に予約申し込みの手続きをした人は、本来ならば「30分5400円」の相談料が、初回に限り「30分無料」になるという。
これらの法律相談センターの予約は、これまで「電話のみ」で、受付時間も月~土の9時30分~16時30分に限られていた。全国的にみると法律相談の件数はわずかに増えているが、東京の法律相談センターへの相談件数は激減していたという。その対策の一つとして、4月からネット予約を始めたが、4月1日~20日で予約が83件あり、出だし好調だという。
東京・霞が関の司法記者クラブで記者会見した東京弁護士会の渡辺彰敏副会長は「ネット経由の相談申し込みの半数は、電話応対がない夜18時~朝9時までの間に入っていました。『予約は電話のみ』というこれまでの対応が、いかに利用者の方にとってのアクセス障害になっていたか、かえってハッキリしてしまいました」と話していた。
東京法律相談連絡協議会の委員を務める城崎建太郎弁護士は「ネット予約は大きな課題でしたが、これまで慎重に検討していました。スマートフォンにも対応しています。リーガルアクセスは、みなさんのポケットの中にあります」と述べた。ゴールデンウィーク明けには、多摩地区の相談センターもネット予約に対応する予定だという。
(弁護士ドットコムニュース)