WEC世界耐久選手権のLMP2クラスに参戦しているチーム・サード-モランドは、今季第2戦から1台体制でシリーズに参戦する計画を明らかにした。
日本の名門チームであるサードと、スイスチームのモランドがタッグを組んだサード-モランドは今季、モーガンEvo・サードでWECのLMP2クラスに2台体制でエントリー。3月末のプレシーズンテストには2台で参加し、39号車のドライバーを務める嵯峨宏紀もドライビングを行ったが、開幕戦シルバーストンはスポンサーとの契約問題により2台ともに欠場となっていた。
その後、4月16日付けの第2戦スパのエントリーリストが発表されたが、そのリストでは43号車のみエントリーとなっていた。英AUTOSPORT.comはこれについて、データの暗号化や転送の専門企業であるカイロス・テクノロジーズへのチーム・モランドの売却が失敗したためなのだと伝えている。チームオーナーのブノワ・モランドも、カイロス社との交渉が終了していることを認めている。
「1台体制のプログラムなんだ。だから今年を通してWECへの参戦を続けることができる」とチームオーナーのモランドは語っている。モランドによると、オリバー・ウェッブ/ピエール・ラギュ/ゾエル・アンベルクの3名がドライバーを務めるということだ。
なおサード-モランドは、今年のル・マン24時間でのシートのひとつを、公開オーディションのような形で選ぶ『RACE TO 24』というユニークな試みを行っていたが、こちらも中止となっている。