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坂上忍が提案 「部下に嫌われる上司に《嫌われ手当》を出すべき」

2015年04月21日 17:40  キャリコネニュース

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何か言ったらすぐにパワハラ、セクハラとされてしまいがちなこの時代、昔に比べて部下を強く叱れる上司は少なくなっていないだろうか? 気になることがあっても多少は目を瞑って見て見ぬふり。それが「触らぬ神に祟りなし」でよいと思う上司も多いのかもしれない。

そんな今の社会にモノ申したのは坂上忍。4月12日放送の「ヨロシクご検討ください」(日本テレビ系)での一幕である。この番組は世の中を良くするための提案を出演者らが出す、といった内容で、坂上が提案したのは「職場の嫌われている先輩に『嫌われ手当』を出す」というものだった。(文:みゆくらけん)

後輩にも部下にも「モノが言えない時代」に

坂上は「どんな業界、職種でも後輩にも部下にもモノが言えない時代になっている。僕も今年で芸能活動45年ですけど、上の人に言われて言われて育てられてきた。やっぱり上下関係は明確にしたほうがいい」と主張した。

毒舌キャラの一方で礼儀正しく、飼い犬達にまで年功序列を押し付けているという坂上らしい考えである。「ただ、こういう時代だから言ってしまうとリスクが大きい。だからそういう人に対して『嫌われ手当』を出せばちゃんと叱れる人も現れやすいんじゃないかということ」とも。

芸歴15年で多数の後輩を持つ山里亮太は、坂上から「(後輩に)ちゃんと怒ってるでしょ?」と問われ、「怒れないんですよ、嫌われると思うし。どうやって怒っていいのかわかんない」と告白。これを受けバカリズムは「本気で分からせたかったら心をえぐるしかない」とし、坂上も強く同意した。

「例えば芸人(の後輩)が飲食店で騒いで大声ではしゃいでいて、(迷惑になるから)ダメだよと伝えたい時は『それも結局君のネタと同じで』と共通点で攻めて理論立てて説明する。めっちゃヘコみますよ(笑)」(バカリズム)

結局は人間関係だから慕われるしかないのか

嫌われたくないし、パワハラだと問題にされたくない。だからといって、優しく緩い言葉や曖昧な表現で叱っても部下には届かない、ということである。嫌われ役を買ってでも厳しい言葉で叱る、という上司が少ないから、会社は手当を出してでも叱れる上司を確保すべきという斬新(?)で無理矢理な提案なのだ。

しかし、仮に『嫌われ手当』が出たとして、「それならよっしゃ厳しく言ってやろう!」とやる気を出す上司ってどうなのさ? ていうか、坂上もバカリズムも上司側の立場でモノを言っているが、一般の上司を持つ一般の部下の立場からは、こんな声が聞こえてこないだろうか?「おまえに言われたかねーよ!」。

つまり、厳しく叱ることのできる上司は、その上司自体がデキる人でなければならない。叱ったことでパワハラとかセクハラとか言われたり嫌われたりするのって、結局は人間関係の問題であり、部下に慕われていればそのようなことは起きないはずである。だから上司達、頑張れ。

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