上司にとっては、4月に入社した新入社員を早く戦力にしたいところだ。そんななか、16日につぶやかれたあるツイートが話題を呼んだ。投稿者が所属している会社では、「前にも言ったよね?」という言葉は「禁句」と決まっているのだという。
「特に、新人さん新入りさんに使うのは厳禁。わかるまで何度でも聞くのは新人の仕事で、それに応えるのが指導の仕事。徹頭徹尾『見て覚えろ』なんて言うのは、職人ぶりたい半端者の自己満…とされています」
繰り返し使うと「大事故」につながるかも…
上司の「前にも言ったよね?」「見て覚えて」といった言葉からは、「一度で覚えられないのか!」「覚えの悪い新人に割く時間はない!」といったイラ立ちが透けて見える。
若い頃に同じような経験をした人が多いのか、前出のツイートには「あったなぁ…」「よく言われた」と共感の声があがった。
「1回で覚えろ、あとから読み返してわかるようなメモをとれ!って指導だったから2回目聞くと前にも言ったよね?どころではなかった…」
「こちとらまず精神的にいっぱいいっぱいなんじゃ!ならおぬしらは新人の頃できてたんか!あぁ?!、って思うけど口から出てくる言葉は『はいすみません』」
上司からすれば、こうした一言で新人がもっと集中して仕事に打ち込むようになれば、との思いもあるだろう。しかし新人側からすると「言われると本当に心折れる。シュンってなっちゃう」と、逆効果だという声が多い。
「前にも言ったよねを繰り返してると、確認を恐れた新人が大事故やらかすことあるからな」
「言われるのが怖くなってミスるまでお互い把握できないやつ」
禁句にできるのは「余裕ある職場」との反論も
確かに分からないものは分からないのだから、「前にも言った」からと確認せずに放置しておくと事故につながる可能性はある。会社にとって、人材育成は大事なミッションのひとつ。ていねいな指導をしない上司には批判が多い。
「『前にも言ったよね』、『自分で考えろ』は職務怠慢」
「伝統工芸品の職人ならその教育しかないだろうけど、一般社会人にその教育は育児放棄に等しいよ」
もちろん指導する側にも言い分はある。教育の時間は無限ではなく、上司や先輩も自分の仕事をこなしながら教えなければならない。OJTなどで効率よく成長してもらうためにも、つい「前も言ったよね?」という言葉が出てくることもあるわけだ。
「前にも言ったよねが禁句にできるほど余裕のある職場うらやましい。いますぐ実業務に入ってもらわないと頭数が足りてない労働環境…」
「半年たっても覚えないやつに前にも言ったよねが使えないなら発狂するしかない」
3回くらいならOK?「10回越したらそりゃ言いますわ」
「何回聞かれたかによる」という意見もある。「3回くらいならメモ取れよと思うだけ」「結構前に言ったことなら許す」という声は多いが、それ以上になると厳しい声も多い。
「10回越したらそりゃ言いますわ」
「世の中には何度同じことを説明しても理解しない・できない層というのがあって、その場合には『前にも言ったよね?』が発動します」
理解の悪い新人には、教え方に工夫をしているという上司もいる。「前に説明したときにメモ取った?」と聞いたり、指示内容をプリントにして渡したりするのだそうだ。新卒社員側から総じて印象の悪い「前にも言ったよね?」の一言。皆さんの職場ではどのように教えて、もしくは教えられているだろうか?
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