2015年F1第4戦バーレーンGPの金曜フリー走行2回目は、メルセデスAMGのニコ・ロズベルグがトップタイムをマークした。
サーキット一体が夕闇と照明に包まれるなか、週末最初のナイトセッションが現地時間18時から行われた。天候は晴れ、セッション開始時の気温は30度、路面温度は昼間のFP1より15度近く低い36度を記録した。
各車とも最初はミディアムタイヤでコースイン。マシンから飛び散る火花がよりくっきりと映し出される中、まずはFP1でトップにつけたキミ・ライコネンとセバスチャン・ベッテルのフェラーリ勢が序盤から積極的に周回を重ねる。2台は一旦、ルイス・ハミルトンにトップを奪われるものの、開始30分を前にいち早くソフトタイヤにスイッチすると、ライコネンが1分35秒174でトップに再浮上。続いてベッテルがコンマ1秒差で2番手につけた。
しかし、ライバルより少し遅れてソフトタイヤを履いたメルセデス勢は、この日始めてとなる本格的なアタックを行い、ロズベルグがチームメイトを抑えてタイムシートのトップに浮上。ともに1分34秒台に入れた2台は、3番手ライコネンにコンマ4~5秒のギャップを築いた。
それでも後半のロングランではフェラーリ勢がSF15-Tの強みを活かしてメルセデス2台と渡り合う速さを見せた。
フェラーリは、ロズベルグと同じソフトを履いたベッテルが17周のロングランで1分39秒台を並べたのに対し、ロズベルグは20周をほぼ1分40秒台で周回。ミディアムから途中にソフトへスイッチしたライコネンも16周のロングランで1分39秒台を中心に並べている。ハミルトンはミディアムで22周を走行した。
ただ、ベッテルは残り10分のタイミングでミディアムに変えてコースインした直後に1コーナーでセルジオ・ペレスに当てられ、フロントウイングを破損。翼端板がコースに散乱したため、セッションも赤旗中断となった。
その後、残り7分でセッションは再開したが、ベッテルだけは路面温度が下がった終盤のミディアムを試すことができず、そのままガレージでセッションを終了。なお、ベッテルとペレスの接触は審議対象となったほか、ライコネンとハミルトンもピットレーン出口での追い越しが同様に審議の対象となっている。
一方、マクラーレン・ホンダはフェルナンド・アロンソがソフトタイヤで一時7番手につけ、最終的にも22周を走って12番手タイムをマークするまずまずの仕上がりを見せた。しかし、チームメイトのジェンソン・バトンはFP1のトラブルで2基目のエナジーストアとコントロールユニットを投入したにも関わらず、開始15分すぎにまたもスローダウンしてストップ。なんとか残り30分を前にコースインを果たしたものの、トータル15周しか走れず、タイムも19番手に終わっている。