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スーパーGT第2戦でデビューのオルテリに聞く「GTに出られて嬉しくてしょうがないよ!」

2015年04月17日 19:20  AUTOSPORT web

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今季スーパーGTにデビューするル・マン優勝経験者のステファン・オルテリ
4月4日~5日に開催されたスーパーGT第1戦岡山で、3位表彰台を獲得し今季好スタートを切ったAudi Team Hitotsuyama。藤井誠暢/リチャード・ライアンという実力派のコンビに加え、今季チームは長距離レースでステファン・オルテリという強力な助っ人を招聘した。第2戦での実戦デビューを控えたオルテリに、スーパーGTへの思いを聞いた。

 1998年にポルシェ911 GT1-98を駆りル・マン24時間を制し、長年スポーツカーレース/GTカーレースの第一線級のドライバーとして活躍を続けるオルテリは、今季もアウディファクトリードライバーの一員としてブランパン・スプリント第1戦で2位表彰台を獲得するなど、素晴らしい戦績を残している。

 そんなオルテリが、激戦のスーパーGTに今季第3ドライバーとして臨むことになった。所属するAudi Team Hitotsuyamaは今季、ヨーロッパの強豪WRTのエンジニア、スタッフを招聘し非常に強力な体制が敷かれており、オルテリの加入はチームにとっても非常に心強いはず。

 オルテリにとって、スーパーGTのデビュー戦は5月2日~3日の第2戦富士。実戦デビューを前にした心境を、ブランパン耐久シリーズ第1戦モンツァで聞いた。

──スーパーGTにAudi Team Hitotsuyamaから参戦するということが決まった時はどんな印象でしたか?
ステファン・オルテリ(以下SO):ワァオ! って感じだったね(笑)。アウディのワークスドライバー仲間の(アンドレ)ロッテラーや(ブノワ)トレルイエが大活躍したシリーズだし、そこで僕も走れるのか! と大興奮したよ。彼が活躍したGT500クラスではないけど、まさか僕にチャンスが訪れるとは思ってもみなかったから、嬉しくてしょうがないんだよ。僕がブランパン耐久シリーズで参戦しているベルギーのWレーシングチーム(WRT)がAudi Team Hitotsuyamaのテクニカルサポートを担当していて、いつものチームメイトたちも一緒だからまったく不安もないね。

──岡山国際サーキットでの公式テストに続き、5月の第2戦富士があなたにとって2回目のスーパーGTでの走行となりますね。
SO:日本のレースでドライブした経験をもつアウディワークスのドライバーたちからは、富士はハイスピードコースだと聞いていたので、アウディR8 LMSウルトラではかなり難しくなるのではないかと予想しているよ。

──ハイスピードコースに対して、ドライバーとしては何か秘策を考えていますか?
SO:ブランパン耐久シリーズの開幕戦はハイスピードコースの中では最も代表的なモンツァだった。そこを走ったばかりだから、ここでのセットアップはかなり役に立つのではないかと思っているんだ。ブランパンは60台という参戦台数で、コース上のマシンはメチャクチャ多いけど、すべてがGT3マシンの大混走だよね。でもスーパーGTはDTMと同じタイプのGT500クラスとの混走だから、当然パワーと空力のパフォーマンスの差はとても大きい。だから彼らの邪魔をせず、自分のマシンを上手くコントロールしながら、アクセル全開でいかないといけないね。

──初めてのスーパーGT体験となった岡山公式テストでは、日本に対して何かカルチャーショックがありましたか?
SO:もう何もかもがクレイジーだね(笑)! ヨーロッパにはいないマシンがたくさん走っているし、スーパーGTの独特な雰囲気や、熱狂的なファンにもビックリだったよ。テストで日本にいた期間はごくわずかだったけど、本当に毎日が目を見張る楽しさと、冒険の連続だったよ。

──Audi Team Hitotsuyamaにはどんな印象を受けましたか?
SO:彼らとは毎日一緒にいても飽きないくらいに楽しいね。みんなが明るくて、オープンだからラテン的な性格の僕との相性もバッチリだよ。今回はWRTとの縁があって、僕にも日本で走るチャンスを与えてくれたことにすごく感謝しているんだ。

──日本のファンに向けてひと言お願いします。
SO:第2戦富士、そして第5戦鈴鹿1000kmにAudi Team Hitotsuyamaの第3ドライバーとして参戦するステファン・オルテリだ。アウディR8 LMSウルトラと、僕たちAudi Team Hitotsuyamaに精一杯の声援をお願いするよ。クレイジーな日本のモータースポーツファンは最高さ!

(Midori Ikenouchi)