朝起きてから夜寝るまで、一日中手放せなくなったスマホ。最近は、スマホの使いすぎが招く体調不良、いわゆる“スマホ不調”を抱える女子が増えているとか!? 代表的なスマホ不調のひとつ、首こりを解消する方法を、アンチエイジングデザイナーの村木宏衣さんに教えてもらおう。
「理想的な姿勢とは、横をから見たとき、耳たぶ、肩、股関節が一直線で、背骨の上に頭がバランスよく乗っている状態です。しかしスマホを使うと、前のめりの姿勢になってしまいます。このような姿勢を続けていると、本来、のど側にアーチを描いている首の骨がまっすぐになる“ストレートネック”の状態になりやすくなります」(同)
成人女性の頭の重さは4~5㎏。ところがストレートネックだと、首にかかる頭の重さは、その3倍にもなってしまうそう! つまり、12~15㎏を首だけで支えなければならないため、首がこりやすくなるのだとか。
「そのため首の血流が悪くなり、肩や首のこりや頭痛が慢性化するといった症状を覚える人もいます。脳に酸素が届きづらくなるため、結果として集中力が落ちることも。それでも体は脳に血液を送りこもうとするので、なかには血圧が高くなってしまう人もいます」(同)
前のめりの姿勢は首の後ろ側の筋肉を使わず、前側の筋肉だけを酷使してしまうのだとか。結果、後ろ側の筋肉が衰えて、後ろに反る姿勢をツラく感じるそう。もし、うがいや目薬をさす姿勢がしにくいなら、ストレートネック予備軍かも。
ストレートネックを防ぐには、首の前側の筋肉をゆるめることが大切。首がこったなと思ったら、次のマッサージをこまめに行ってみて。
◆ストレートネックを防ぐマッサージ法
(1)両手の親指以外の4本の指を首の後ろに回し、小指の先が上になるよう首の骨に置く
(2)親指を、首の筋肉の鎖骨に近い部分に当てる
(3)親指で首の筋肉に圧をかけながら、首を小さくタテと横に5回ずつゆっくりふる
(4)親指の位置を耳の後ろに向かって少しずつ上にずらし、5カ所で(3)をくり返す
(5)後頭部と首の境目にあるくぼみ「ぼんのくぼ」に中指を当て、親指で耳の後ろを押しながら「あ」「ん」「あ」「ん」と口を大きく動かす
ちなみに、首がこったときに関節を鳴らすと、一時的に楽にはなるけれど、かえってこりやすくなるので避けたほうがよいとか。長時間うつむいてスマホを使いがちなら、首の関節を鳴らすよりも、首の筋肉をほぐすケアを取り入れてこりをほぐして。
村木宏衣
アンチエイジングデザイナー。西洋医学、東洋医学、骨格矯正、身体調整法などの要素を取り入れたエステティックサロン「スタイルM」(東京・渋谷区)代表。体の深部に働きかける独自の美容メソッドと技術を構築。家で実践できるサロンテクニックの指導も行っている。著書に『顔筋整骨パーフェクトビューティ』(主婦の友社)などがある。5月8日、銀座に「スタイルM」姉妹店「アチェ バイ スタイルエム」をオープン。