シュコダは15日、開発を進めていたシュコダ・ファビアR5をアンベイルした。来月開催されるWRC世界ラリー選手権第5戦ポルトガルのWRC2へ投入されるほか、チェコラリー選手権やAPRCへも投入される。
シュコダは昨年、シュコダ・ファビアS2000でERCとAPRCの3連覇を達成したが、ヨーロッパでは、S2000規定からR5規定への移行が進んでいる。そのため、シュコダもR5規定に沿ったマシンの開発を表明し、2月にはテスト走行の様子を公開していた。
そんなファビアR5は、今月上旬にFIA国際自動車連盟のホモロゲーションを取得。15日にシュコダ開発拠点近くのテストコースで初披露された。このファビアR5は、来週開催のチェコラリー選手権で実戦デビューを果たした後、WRC2やAPRCへも参戦する。しかし、シュコダが近年強さをみせていたERCヨーロッパラリー選手権へは投入されず、シュコダのワークス活動も行われないこととなった。
シュコダ・モータースポーツ代表のミカル・フラバネクは、「このファビアR5はいちから開発したまったく新しいマシンだ。開発に関わったすべてのスタッフに感謝している」とコメントした。
「マシンの開発は2014年の1月からスタートした。これまで多くの開発やテスト走行を行ってきたから、FIAのホモロゲーションを受けている時は緊張したよ。承認を受けることができて安心したし、マシンへの信頼も高まった」
「(ファビアR5を投入する)WRC2には、ERC王者のエスペッカ・ラッピを参戦させる。ヤン・コペッキーにはチェコラリー選手権で戦ってもらうつもりだ。またポンタス・ティデマンドが参戦するAPRCにもファビアR5を投入する。APRCには中国ラウンドがあるし、シュコダにとって中国はもっとも重要なマーケットだからね」
ラリー・ポルトガルのWRC2へ参戦するラッピは、「ニューマシンを実戦デビューさせたくて仕方がないよ。本当に素晴らしいマシンなんだ」とマシンへの期待を語ると、コペッキーも「ファビアR5のテストを何度も行った。チームのエンジニアたちは素晴らしい仕事をしてくれたよ」とコメントした。