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アルバイトの時給を1500円に引き上げろ! 東京・渋谷センター街で「ファストフード世界同時アクション」

2015年04月15日 19:40  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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ファストフード産業に従事する労働者が、公正な賃金を求めて声をあげる「ファストフード世界同時アクション」が15日、世界35カ国以上で開催された。「同時アクション」は、昨年に続いて2回目。首都圏青年ユニオンなどからなる東京実行委員会が、東京・渋谷で活動を呼びかけた。

「働きすぎの時代はもう終わりだ!」と声あげる

スタート地点は、渋谷センター街入口。マクドナルドのキャラクターのドナルドに扮したり、すき家の丼ぶりの被り物をした参加者に、道行く人は好奇の目を向けて写真を撮っていた。「これは何のイベントなんですか?」と尋ねられる場面も。

参加者は活動の趣旨を説明し、「時給¥1500 これが常識」「働きすぎはもう終わりだ」と書かれた特製ステッカーを配布し、こう訴えた。

「この様子を写真や動画を撮って、SNSで拡散してください!」
「みなさんの時給はいくらですか? これくらい(1500円)欲しいと思いませんか?」

パフォーマンスの山場は、マクドナルド渋谷センター街店前での呼びかけ。横断幕を広げ、全員で「働きすぎの時代はもう終わりだ!」「時給1500円、これが常識だ!」と声をあげた。

アクションに参加した藤川里恵さんは今春大学を卒業し、フルタイムのアルバイトで生活中。職場は新宿で、時給は890円。週に約5日、8時間働いているものの、家賃と光熱費を支払うと手元に残るのは1~2万円。さらにそこから食費を捻出しているという。

ツイッターには賛否の声

現行の最低賃金では、都心部でフルタイム勤務したとしても年収200万円未満のワーキング・プアとなってしまう。主催者によれば、英国や米国、ドイツでは最低賃金が見直されつつあり、日本も遅れを取るわけにはいかない、という訴えだ。

米マクドナルドは人材確保の競争激化を背景に、今年7月から直営店の賃金を少なくとも地元の最低賃金より1ドル上回る水準に引き上げ、アルバイトにも有給休暇を付与すると発表している。

ツイッターには、「#FastFoodGlobal」や「#FightFor15」(時給15ドル=約1800円)「‪#‎wageaction‬」といったハッシュタグで、欧米を含む活動の画像や動画が多数アップされた。

ネットユーザーからは「すごい!盛り上がってますね」「面白そう」と賛同する声がある一方で、「まさに『マックジョブ』やないか。高い給料には付加価値が必要と誰か教えてあげて」「嫌ならやめて、自分で時給1500円以上の仕事をGETすればいいだけなんでは?」など活動を冷ややかに見る声もある。

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