日本有数の大企業のオフィスがひしめく東京・丸の内。そこを行き交うサラリーマンの身長が高い、という話がネット上で盛り上がっている。
丸の内に昼食を食べに行ったら、身長173センチの自分より背が高い人がたくさんいた。しかも太っている人はおらず、脚の長いいわゆる「イケメンプロポーション」の人が多かった――。そんな内容が、4月13日にはてな匿名ダイアリーに投稿されたのだ。
「ルックス採用」か「両親の組み合わせ」か
一体どういうことなのか、投稿主は考察する。まず考えられるのは「同じスペック間の競争による結果」説だ。
丸の内にオフィスがあるような大企業に就職するのは、狭き門だ。優秀な人が応募するが、同じスペックなら「見栄えのいい人」が選ばれる。その結果、背が高くてスタイルのいい人が集まる、というのだ。
次が、「両親の組み合わせの結果」説。頭が良くてお金のある男性は、美人でスタイルのいい女性と結婚できる。その2人から、頭が良くてスタイルのいい子どもが生まれ、丸の内の大企業に就職する、というのだ。
3つ目が「スポーツ推薦の結果」説だ。日本の伝統的な大企業では、体育会系を好んで採用する「スポーツ推薦枠」のようなものがある。その結果、スポーツをやっていた体格のいい人が丸の内に集まる、というのだ。
この投稿がネットで話題になると、はてなブックマークでは「同級生で丸の内のサラリーマン・OLがいるが、二人とも長身美男美女だなぁ」と同意するコメントが多く寄せられた。
豪の国立大学「身長が高い人ほど年収が高くなる」
コメントには、食生活の違いを指摘する人もいる。「まともな家庭でまともな食生活で育った人が多いからじゃないかしら」というわけだ。
成長期にジャンクフードを食べたり、喫煙や夜更かしをする習慣がつくと身長が伸びなくなってしまう。いわゆる「一流企業」に就職する人は、経済的に余裕があって子育てに熱心な家庭出身の人が多いので、それが身長に影響している、というのだ。
海外では、身長と年収の相関性に関する調査が行われている。ロイター通信によると、オーストラリア国立大学が2009年に発表した研究結果では、「高身長の人ほど年収も高い」傾向があり、5センチの差で950豪ドル(約8万6000円)の差が出たという。
その一方で、そもそも「丸の内サラリーマンは高身長」という事実はないと、異を唱える声もある。「高収入=高身長」という思い込みがどこかにあり、それに合致する人を無意識のうちに目で追っているだけ、というのだ。
大企業の社員という自信があるので、胸を張って歩くことができ、それで身長が高く見えるだけ、という人もいた。
実は「シークレットシューズ」のおかげ?
面白いのが、そんな丸の内近辺にシークレットシューズの専門店がある、ということだ。東京駅八重洲口から徒歩3分に「背が高くなる靴 TALL SHOES」という看板を掲げて営業している。
その地域に一定の需要があり、買う人がいるということなのだろう。はてなブックマークには、「(背が高いのは)シークレットシューズ専門店があるから」というコメントも寄せられていた。