WRC世界ラリー選手権に参戦するヒュンダイ・モータースポーツは、開発を進めている新型i20 WRCの投入を、当初予定していた2015年後半から2016年まで延期すると発表した。
ヒュンダイは、3ドアのi20をベースとした新型i20 WRCを開発し、今年後半にも実戦投入する予定を明らかにしていた。しかし、ベース車両となるi20クーペの生産に問題が生じたため計画を変更。5ドアのi20をベースとした新型i20 WRCを、2016年のラリー・モンテカルロに投入する。
ヒュンダイ・モータースポーツ代表のミシェル・ナンダンは、「今シーズン後半の投入を目指し、新型マシンの開発を進めていた。しかし、ベースの市販車生産に遅れが出ており、スケジュールを変更せざるを得なくなった」とコメントしている。
「当初の計画を変更して、5ドアのi20をベースに使う。この新型i20 WRCを2016年のラリー・モンテカルロに投入するよ。時間に余裕ができたから、マシンのパフォーマンスを更に高めるていくつもりだ」
「もちろん、現行マシンのアップデートも継続する。引き続き表彰台争いをするために、さまざまな改良を施していくよ」
ヒュンダイは、この新型i20 WRCのテストをスペインで4日間に渡り実施したことも明らかにした。テストを担当したのはティエリー・ヌービルとケビン・アブリングのふたりだ。
「スペインのアルメリアでテストを行なった。新型i20 WRCは素晴らしいペースをみせてくれたよ」とナンダン。
「ケビン(・アブリング)とティエリー(・ヌービル)は、高地での走行テストと並行して、エンジンとシャシー開発に取り組んだ。今後開発を進めていく上で、貴重なデータを収集することができたよ」