2015年F1第3戦中国GPが10日、上海インターナショナル・サーキットで幕を開け、午前10時から行われた1回目のフリー走行はメルセデスのルイス・ハミルトンがトップタイムをマークした。
今年で12回目の開催となった上海での中国GP。『上』の文字を形取った1周5.451kmのコースは、ターン1~3へ大きく回り込むコーナーに、中高速コーナーが連続するセクター2、そしてグランプリ最長と言われる1.1kmにもおよぶバックストレートが特徴的なサーキットだ。
例年涼しいコンディションで知られる上海だが、タイヤサプライヤーのピレリは今回のグランプリにソフトとミディアムのコンパウンドを持ち込んだ。ここでは、ロータスがロマン・グロージャンに代えてサード兼リザーブドライバーのジョリオン・パーマーを起用。2014年にGP2でチャンピオンを獲得したパーマーは、今回がキャリア初のF1セッションとなる。
気温14度、路面温度29度で迎えたオープニングセッションはドライコンディションでスタート。各車はじめにインスタレーションラップをこなすと、まずはメルセデスのニコ・ロズベルグが最初のタイム計測を行い、1分41秒台のタイムを記録。続けてアタックしたロズベルグは1分40秒412をマークして序盤のセッションをリードすると、2番手以降にはロータスのパストール・マルドナドに続いて前戦マレーシアを制したセバスチャン・ベッテルとキミ・ライコネンのフェラーリ2台が続いた。
上位勢を含め、序盤から多くのマシンがグリップ不足でコースオフするなか、王者メルセデス勢は順調にタイムシートのトップをキープ。新しいフロンウイングなどアップデートパーツをいくつか持ち込んできた彼らは、それぞれセットアップを変更して臨んだ2回目の走行で、ハミルトンが直前にベストタイムを更新したチームメイトをさらにコンマ5秒上回る1分39秒033を記録。3、4番手につけたフェラーリ2台には1秒以上のギャップを築く好調な滑り出しをみせた。
タイムが拮抗した5番手以降は、ザウバーの新人フェリペ・ナッセがレッドブル2台を上回るタイムをマーク。開幕から2戦連続でポイントを獲得しているトロロッソのカルロス・サインツJr.が8番手につけ、ウイリアムズ2台が9、10番手となった。
初のF1セッションとなったロータスのパーマーは15番手。注目のマクラーレン・ホンダは、セッション終盤を前に一度フェルナンド・アロンソがマシンを降りるシーンもみられたが、その後は再走を果たし20周を走行。トップから3.1秒差の17番手となった。
一方、もう一台のMP4-30を駆るジェンソン・バトンはザウバーのマーカス・エリクソンを上回る1分41秒845というタイムで13番手につけている。