2015年スーパーGT第1戦岡山の決勝、GT300クラスで優勝した、TOYOTA PRIUS apr GTの嵯峨宏紀と中山雄一が、今回のレースを振り返った。
●GT300クラス 優勝/TOYOTA PRIUS apr GT
嵯峨宏紀
予選については、タイヤの使い方が難しくて失敗した部分がありました。僕の予選は今ひとつでしたね。
決勝に関しては、タイヤパフォーマンスがとても高くて、序盤からプッシュすることができました。かなりマージンを作って中山選手にバトンを渡すことができたので、完璧な仕事ができたと思っています。
天気予報は常にチェックしていました。僕がスタートした時には、これから乾いていく方向だろうと。中山選手と交代した時は、これから降ってくるだろう、という予報は立てていました。
僕は固めのタイヤでスタートしたので、うまく引っ張りながら、乾いてきた状況の中タイヤを使い切りました。しかし、雨が降ってくるであろうタイミングで、中山選手に柔らかめのタイヤを履かせることができたので、天候の読みはパーフェクトにできたと思います。
タイヤとチームメイトが変わりましたけど、不安はまったくありませんでした。中山のことは昔から知っているので信頼しています。去年の鈴鹿1000kmで一緒に戦っていますしね。タイヤに関しては、今日のレインタイヤがぶっつけ本番だったので、どれくらいもつのか不安ではありました。ただ、とてもパフォーマンスが良かったので満足しています。
(次の富士は)スパから応援しています(笑)。次の富士はWECと重なっているので、僕の代わりに佐々木(孝太)選手がチームを引っ張っていくと思います。今回のレースでも色々助言してもらって、支えてもらっています。
40kgの置き土産はありますけど、彼ならなんとかしてくれると思いますし、富士は得意のコースです。できれば連勝、最低でもポディウムを獲得して、中山選手がシリーズチャンピオンを取れるように支えて行きたいです。
中山雄一
昨日の予選は、Q1を担当して2番手タイムを出しました。初めてのGTの予選で、台数が多いので、クリアラップを取るのに苦労しました。しかし、Q1の路面が悪い中で、良いタイムが出せたと思います。
今日の決勝は、嵯峨さんが十分なリードを作ってくれました。タイヤ的に厳しい部分がありましたが、ギャップを聞きながらペースをコントロールして、タイヤを労りながら走りました。最終的に40秒程度のリードをもって勝つことができたので、本当に嬉しいです。
雨が降り出しそうなタイミングで、柔らかめのタイヤで走りだしました。その時はあと30周近くタイヤが持つか不安があったので、後ろのペースを見ながらゆっくり走りました。
途中から、監督が「恵みの雨が来た」ということで、ペースを上げました。最後までグリップが残っていたので、良いペースで走ることができました。
第3ドライバーを3年経験して、4年目でレギュラードライバーになれたので、ようやくかという感じはあります。自信は前からありましたね。土曜日も、練習ができないままぶっつけ本番で予選でしたけど、良い結果が出せました。決勝も良いペースでしたし、今まで積み重ねたものを出し切るだけですね。
僕は逆に(富士から)WECを応援します(笑)。次回40kgのウエイトが積まれるので、クルマのバランスがどうなるか分かりませんが、クルマの調子はどんどん良くなっているので、力を発揮できるんじゃないかなと思います。