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「メディア対応が非常によくない」上西小百合議員が維新の党から「除名」された理由

2015年04月05日 15:31  弁護士ドットコム

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国会の本会議を病欠した直後に「私的な旅行」をしたのではないかと週刊誌などに報じられた上西小百合議員が、所属する維新の党から「除名」処分を受けた。同党の松野頼久幹事長が4月5日午後、大阪市内で記者会見を開き、正式に発表した。


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●「党のイメージを著しく損なった」


松野幹事長は、記者から処分の理由について問われると、真っ先に「メディア対応」を挙げた。



「メディア対応が非常によくない。秘書の言動も、カメラを通じて全国のみなさんにああいう映像が流れた。一連の報道量を見ても、党のイメージを著しく損なっている状況だった」



さらに、報道のもととなった上西議員の行動について、次のようにコメントした。



「本会議を欠席した点については、診断書も提出されていて、そのことだけで処分の対象ではない。しかし、前夜の行動や、カメラの前での立ち振る舞い、それが繰り返し報道されることによって、党のイメージが損なわれていく。そのほうが(党規に)抵触する」



●「守ってやりたい気持ちもあるが、苦渋の決断だった」


こうした点が、党の倫理規範にいう「本党及び本会派の品位を著しく汚す行為」に該当するとして、厳正な処分を決定したという。



上西議員の騒動について、現在行われている統一地方選への影響を問われると、松野幹事長は「(統一選への影響は)わかりません」と述べたうえで、次のように続けた。



「当然、同僚ですから(上西議員を)守ってやりたい気持ちもありますが、ただ自分の気持ちと、全国で戦っている同志の皆さんへの影響というものを考えて、苦渋の選択をしたということです」



4日に開いた党規委員会では、少し処分が重すぎるのではないかという意見も出たという。しかしそうした議員も、「我々の党のひとつのスタイルとして、厳しく律するということで、納得してくれた」としている。



松野幹事長は4日夜、上西議員と直接会って、「辞職してやり直さないか」と伝えたという。しかし、上西議員は「どうしても任期を全うしたい」と話していたそうだ。また、松野幹事長が最終的に「除名処分」にすると電話で伝えたところ、上西議員は「ご迷惑をおかけして、すみませんでした」と詫びていたという。



●「議員辞職は求めるが、今の制度ではどうしようもない」


上西議員は無所属で議員を続ける意向を示している。上西議員に辞職を求めるかどうかについて問われると、松野幹事長は「比例で当選されているので、議席を戻していただきたいと思う」「議員辞職は求めるが、どうしても自分が無所属でやると言われると、今の制度ではどうしようもない」と述べていた。


(弁護士ドットコムニュース)