2015年04月04日 18:51 弁護士ドットコム
国会の本会議を病欠した直後に私的な旅行をしたのでないかという「疑惑」が報じられた上西小百合衆院議員(維新の党/比例近畿選出)について、大阪維新の会は4月4日、上西議員を「除籍」すると発表した。除籍理由は、今年度の予算採決が行われた3月13日の本会議前後の行動や、その後の取材対応など、上西議員の言動が「極めて不可解」で、普段の言動にも問題があったためなどとしている。
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上西議員は、予算採決が行われた3月13日の衆院本会議を体調不良として欠席しながら、当日朝に新幹線で地元・大阪に移動していたことや、その前日に知人議員と会食していたことなどが問題視され、「秘書と旅行していたのではないか」といった疑惑を週刊誌やテレビなどで指摘されていた。
上西議員は4月3日夜、大阪維新の会の橋下徹代表と大阪市内で記者会見を開き、「自宅で療養していた」などと経緯を説明し、「旅行疑惑」を否定したが、橋下代表は「議員の態度振る舞いとして問題」としていた。
なお、これは関西の「地域政党」である「大阪維新の会」が下した処分で、上西議員が所属する国政政党「維新の党」の判断は改めて下される見込み。
<理由>
平成 27 年 3 月 13 日に開かれた平成 27 年度予算採決が行われる衆議院本会議の前日に、体調不良のため医師の診断を受け、また診断書を受領しているにも係わらず、同日夜に会食に出かけ、その後3件ほどお酒の出る飲食店を回った。
翌日、体調が優れず予算採決の衆議院本会議を欠席したが、大阪で一人暮らしをしている家で療養することを理由に、午前中に東京から大阪に新幹線にて移動した。
上記の行動に疑義を抱いた報道機関の取材に対する対応において、被処分者は「事務所を通じてくれなければ取材拒否」などと繰り返し言を発し、秘書も言葉を荒げ不適切な対応をした。
これら一連の行動は極めて不可解な行動であり、さらに被処分者の日頃の言動については問題が多く、現在大阪維新の会府議団預かりとして指導を受けているところであるが改善の見込みは全くなく、また被処分者の当該秘書の言動について問題があることも数多く指摘されている。
納税者の視点で税の使い方を厳しくチェックすることを原点とする大阪維新の会としては、被処分者及び当該秘書の給与に対して国民の税金を充てることを是認できない。
以上
(弁護士ドットコムニュース)