3月29日に決勝レースが行われたベライゾン・インディカー・シリーズの開幕戦セント・ピーターズバーグで、飛んできたパーツの破片により女性が負傷し、病院へ搬送されたとフロリダ州の地元紙が報じている。
報道によれば、女性がコーストラックから90メートルほど離れたターン10近くの物販スペースを歩いていたところ、グランドスタンドを飛び越えたカーボン製パーツの破片が頭に直撃。頭蓋骨を骨折する重傷を負った。女性はサーキットに待機していた救急チームにより処置を受けた後、病院へ搬送されている。
女性の夫は地元紙に対し、「クレイジーな出来事だ。もっと悪い状況になっていたかもしれないけれど、妻は奇跡的に助かった」とコメントしている。
この事故を受けてインディカーシリーズを運営するIRLは、声明を発表。事故の調査を行うことを明らかにした。
「インディカーにとって、ファンの安全確保は最も優先されるものだ。そのため、我々は3月29日にセント・ピーターズバーグで観客が負傷した事案について調査を行う」
「この調査は、レースでの事故と同様の手順で行われる。また調査結果は、今後の安全性向上に役立てられる」
「我々は、負傷した観客のいち早い回復を願っている」
今季新たに導入されたエアロキットにより、開幕戦では60周目までに少なくとも8つのフロントウイングが交換され、昨年より3回多い、計5回のイエローコーションが出されている。開幕戦で勝利したファン・パブロ・モントーヤは、ドライバーのなかに新たなボディキットに適応できていない者がいることが原因だと語った。
「これからは相手にもっとスペースを残しておく必要がある。これまで長い間、少し接触しても壊れないマシンに乗っていただろうけど、今年からは違うんだ」