ネットを通じて、フリーランスが仕事を受注できる時代になった。中でも利用者が増えているのが「クラウドソーシング」と呼ばれるサービスだ。企業や団体などが受注者を募り、個人に発注できる会員制プラットフォームである。
クラウドソーシング国内大手の「ランサーズ」は、アメリカン・エキスプレスと業務提携し、会員のフリーランスがクレジットカードを作りやすくするという。2015年3月26日放送のワールドビジネスサテライト(テレビ東京)が報じた。
1000万円売り上げてもカード作れない現状
フリーランスや個人事業主は、安定した収益を上げていても法人名義のクレジットカードが作成できないのが現状だ。個人名義では利用可能枠が十分ではなく、事業運営に支障が生じるという課題もあった。
番組は、ランサーズ主催の「Lancer of the Year 2015」の会場で、「地域を元気にするランサー賞」を受賞した伊藤貴之さんを取材した。野村総研を辞め岩手を拠点にスマホアプリを開発して7ヶ月の伊藤さんは、すでに1000万円を売り上げているものの、新しいクレジットカードを作ることができていない。
「カードが作れないってところは、(独立して)明らかに信用が落ちているなって」
現在は会社員時代に作ったクレカ4枚の合計利用額120万円でやりくりしているものの、急な出張などの高額な出費には対応できないという。
クラウドソーシングでの実績をカードの審査に反映
ランサーズに登録しているフリーランスは、50万人以上。アメックスは以前から個人事業者向けに「ビジネス・オーナー専用カード」を発行しているが、今回新たにランサーズでの実績をカードの審査に反映するようだ。
ランサーズの秋好陽介社長は、この提携について「個人がフリーランスや個人事業主になる数は増える。われわれのような個人の方を束ねるプラットフォームと組むニーズは増えていくのでは」と語った。
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