2015年3月25日、キャリコネニュースが主催する初のニコニコ生放送が行われた。番組タイトルは、「弁護士に聞く『ブラック企業に泣き寝入りしない! 残業代の取り返し方』」というもの。
ゲストにアディーレ法律事務所の岩沙好幸弁護士と園田由佳弁護士を迎え、キャリコネニュースの氏家英男編集長が、残業代の支払いを渋る会社に対する対抗方法などについて話を聞いた。
時効は2年。スマホを使った記録法も
番組内のアンケートでは、「サービス残業をしたことがある」と答えた人の割合は68.0%。「したことがない」という人は20.0%で、学生など「残業する職場がない」は12.0%だった。
岩沙弁護士は、未払い残業代を会社に請求するためには、出退勤時間を示す証拠が必要と指摘。タイムカードなど勤務時間を記録するものがない場合、普及が著しいスマートフォンを使う方法を紹介した。
会社の業務用パソコンの右隅に表示されている日付と時間を、出社した時間と帰宅した時間で写真に撮りためておくことで、手書きのメモよりも客観性の高い証拠になる。
ただ、これでは「昼休みも取れずに仕事をさせられている」ようなケースの証拠とすることは難しい。園田弁護士の経験では、社内の協力者から「確かにこの人は昼休みも仕事をしていた」と証言を得られたケースもあったという。
また、行政への相談と弁護士への依頼の違いについて、
「行政への相談は無料だが、制度に対して中立的な立場なので、必ずしも相談者の味方になってくれるわけではない」
「弁護士はあくまでも依頼者の立場で、会社との交渉の代理をするのが仕事」
などと紹介した。さらに岩沙弁護士からは、請求の「時効」は2年であり、会社を辞める際などに未払い残業代の請求を決意したなら、すぐに相談して欲しいという呼びかけがあった。
「そのたん」衝撃の告白で視聴者落胆
番組冒頭では、両弁護士のプライベートも紹介。岩沙弁護士が自宅でフクロウの「コキンちゃん」を飼育していることを披露した。
園田弁護士が半身浴をしながら週刊少年チャンピオンを読んでいると明かすと、「そのたんカワイイ」「結婚してくれ」などというコメントが殺到。途中、衝撃の告白があった際には、画面は落胆のコメントで埋め尽くされた。
このほか岩沙弁護士は、事務所に寄せられる最近の離婚の案件では、「女性の浮気」のケースが増えていることが特徴であると明かした。
また園田弁護士は、現在B型肝炎訴訟に携わっており、「昭和16~63年生まれ」で「満7歳までに集団予防接種等を受け」てB型肝炎ウイルスに感染した人は、条件を満たせば国から給付金を受け取れる制度があることを紹介した。
1時間を予定した放送は、途中、視聴者のコメントへの回答などを交えながら13分間延長された。来場者数はのべ約7500にのぼり、1000件近いコメントも寄せられた。番組はプレミアム会員であれば、4月2日午後7時59分までタイムシフト視聴できる。
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