中国・武漢出身のロックバンド・AV大久保が、Twitter上で話題に。特に、同バンドのアルバム《破浪潮》のMV「Breakkwave」は「B級香港映画みたいで面白い!」と注目されているようです。
初めに登場するのは、囚われの身となった愛する女性を救うべく、人民服らしきものを身につけて現れた長髪男性。これに対するのは、今は亡き北朝鮮の政治家・金正日さんを思わせる風貌を持つ、敵の親玉らしき人物。長髪男性は彼によって送り込まれた刺客と、なぜか卓球で闘うことに…?
ロマンチックな要素を軽く盛り込みつつ、なんとも奇妙でチープなところが持ち味となっているMV。アニメ「ドラゴンボール」を連想させる展開にもひきつけられます。
【バンド名からは予想外! “曲のかっこよさ” にご注目】
インパクト大なバンド名から、曲に対しても「どうなんだろう?」と先入観を抱きがちですが、意外や意外! コミカルかつ、シニカルなMVの演出に反して、曲がめちゃくちゃカッコイイ! そこが、このバンドのスゴいところなのです。
【中国ロックフェス常連のバンドらしい】
ゴリッとした音質ながらもポップな要素があって、聴きやすい。ポストパンクともいうべきそのスタイルで、一部のマニアックなファンから熱烈な支持を得ており、武漢のB級ロックを代表するバンドとも呼ばれている彼ら。中国のロックフェスでは、今や常連なんですってよ。
【2006年結成、バンド名は映画の字幕からつけられた】
「AV大久保」結成は2006年。同年9月9日の初ライブ後、メンバーの脱退と加入を経て、現在は陸炎(ボーカル&キーボード)・譚超(ギター)・左翼(ベース)・OZZY(彭沛)(ドラム)となっているようです。
とっても気になるイカしたバンド名は、ボーカル&キーボードを務める陸炎さんが、中学3年生の時に見た葛民輝の映画「初纏恋後的二人世界」の字幕から付けられたものなんですって。
【ネットの声「予想に反してかっこいい」】
バンドのMVを試聴したユーザーおよび、このバンドを知ったツイッターのユーザー陣からは、続々と感想が寄せられているようです。
「かっけええ!」
「B級香港映画のテイストで笑えます」
「予想に反してめちゃくちゃかっこよかった。中国っぽいメロとポストロックが融合してる感じ」
「『左翼』って名前のメンバーいる(笑)」
「じつに興味深い」
「ポップじゃん、思ったより」
「ライブ行きたいなあ」
またTwitterでは、「中国のThe GO! Team(イングランドのヒップホップ&ポストロックバンド)ことAV大久保」といった声もあるようなので、「The GO! Team」好きは、1度聴いてみるといいかも。
今後、日本のロックフェスにもぜひ登場してほしいAV大久保。知らなかったというあなたは、まず手始めに「Breakkwave」MVを視聴してみてね!
参照元: YouTube 、Togetter
参考: 中国ロックデータベース
執筆=田端あんじ (c)Pouch