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スーパー耐久シリーズ開幕戦もてぎ:クラス最後尾からの猛追で3号車ENDLESS ADVAN BMWが勝利

2015年03月30日 10:00  AUTOSPORT web

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2015年のスーパー耐久シリーズがツインリンクもてぎで開幕
スーパー耐久シリーズがツインリンクもてぎで幕を開け、5時間の長丁場で争われた。総合優勝を飾ったのは、3号車ENDLESS ADVAN BMW を駆るYUKE TANIGUCHI/峰尾恭輔/元嶋佑弥組。予選をエキゾーストマニホールドの破損で峰尾が走れなかったため、グループ最後尾からのスタートとなったが、激しく追い上げて逆転勝利を収めた。

 今年も年間エントリー50台で、大いに話題を集めているスーパー耐久シリーズ。新車の完成が間に合わなかった車両、テストでクラッシュした車両もあったため、開幕戦には45台のエントリーとなった。

 A、Bドライバーのタイム合算でポールポジションを獲得したのは、32号車KSF Direction Racing GT3Rを駆る飯田太陽/小林崇志/Tetsuo Ogino/高木真一組。ただし、単独でのベストタイムは16号車REAF REAL ESTATE KiiVA BMWの片岡龍也がマークし、レコードタイムを1秒2も更新している。

 決勝レース序盤は、KSF Direction Racing GT3Rがリードする。特にスタートを担当した小林のペースは他を圧し、後続を引き離し続けた。しかし、終盤になって迫ってきたのが、ENDLESS ADVAN BMWだ。

 ピットタイミングの違いもあってKSF Direction Racing GT3Rに先行していた24号車スリーボンド日産大学校GT-Rさえも峰尾は相次いでかわしてトップに立つと、アンカーの元嶋がとどめを刺して、今季初優勝を挙げることになった。

 惜しまれたのは、ゴールまで4分を切ったところで、KSF Direction Racing GT3Rは駆動系トラブルでマシンを止めたこと。スーパー耐久はチェッカー優先のため、健闘空しくリタイアとなってしまう。また、連覇を狙う1号車GTNET ADVAN C-WEST GT-RのGAMISAN/吉田広樹/柳田真孝組も、やはり駆動系トラブルによって中盤で姿を消している。


 ST-2クラスでは3連覇を果たすべく、ニューマシンのスバルWRX STI、DAMD MOTUL ED WRX STIを投入した、59号車の大澤学/松田晃司組が予選でトップ。しかし、決勝ではスタート直後の1コーナーで、20号車RSオガワADVANランサーに抜かれ、いったんは抜き返したものの、2回目のピットストップでドリンクボトル等の交換に手間取り、再逆転を許す。

 RSオガワADVANランサーにもピットロードの速度違反があり、ドライビングスルーペナルティを科せられるも、辛くも逃げ切り成功。下垣和也/小林且雄/松本武士/伊藤勝一の新体制で、初戦を制した。ちなみに、小林にとっては5年ぶり、伊藤にとっては10年ぶりのレース。特に終盤に見せた松田との激しいバトルは、小林にブランクを少しも感じさせなかった。

 ST-3クラスでは、次戦からレクサスRC350に改める34号車前嶋秀司/佐々木雅弘/松原怜史/佐藤公哉組が、日産フェアレディZ34での有終の美を飾るべく予選でトップを獲得。しかし、単独でのベストタイムを記録した38号車ムータレーシングTWS IS350の阪口良平が、スタート直後からasset ingsテクノZ34の佐々木に襲いかかり、7周目に逆転を果たす。そのまま激しいバトルが続くことが期待されたが、ムータレーシングTWS IS3500は電気系トラブルに見舞われてしまう。強敵が去ったasset ingsテクノZ34が、まさに絵に描いたような展開で勝利を飾った。

 ST-4クラスを制したのは、58号車ウインマックスTEINワコーズKRP☆DC5を駆る、小林康一/ピストン西沢/塩谷烈州組。チームにとっては、もてぎラウンド3連勝となり、抜群の相性をアピールした。2位は86号車GAZOO Racing SPIRIT 86を駆る、蒲生尚弥/松井孝允組。直前に行われた86/BRZレースで井口卓人が負傷して出場できずふたりで挑んだ86号車は、蒲生が4周目にコースアウト、松井はスターター不良に悩まされるなど、三重苦のハンデをはね除けて表彰台をゲットした。

 そして、ST-5クラスでは井入宏之を新たに加えた、69号車BRP☆J’S RACINGフィットが圧勝。序盤こそ山田英二がドライブする2号車ホンダカーズ野崎with CUSCO&BOMEX FITと何度もトップを入れ替えたものの、交代間際のプッシュで差をつけると、あとは敵なし状態に。井入が大野尊久。梅本淳一とともに表彰台の中央で笑顔を見せていた。

 国内レース初のディーゼルエンジンを搭載する17号車DXLアラゴスタNOPROデミオSKY-Dは、まだ開発過程とあってスピードでライバル車両に及ぶべくもなかったが、ノートラブルで無事完走。このクラスは一度に20リットルしか給油できないため、フィット勢が5回もピットに入ったのに対し、規定の3回でクリアし、圧倒的な好燃費をアピールしていた。