スーパー耐久シリーズがツインリンクもてぎで幕を開け、5時間の長丁場で争われた。総合優勝を飾ったのは、3号車ENDLESS ADVAN BMW を駆るYUKE TANIGUCHI/峰尾恭輔/元嶋佑弥組。予選をエキゾーストマニホールドの破損で峰尾が走れなかったため、グループ最後尾からのスタートとなったが、激しく追い上げて逆転勝利を収めた。
A、Bドライバーのタイム合算でポールポジションを獲得したのは、32号車KSF Direction Racing GT3Rを駆る飯田太陽/小林崇志/Tetsuo Ogino/高木真一組。ただし、単独でのベストタイムは16号車REAF REAL ESTATE KiiVA BMWの片岡龍也がマークし、レコードタイムを1秒2も更新している。
決勝レース序盤は、KSF Direction Racing GT3Rがリードする。特にスタートを担当した小林のペースは他を圧し、後続を引き離し続けた。しかし、終盤になって迫ってきたのが、ENDLESS ADVAN BMWだ。
ピットタイミングの違いもあってKSF Direction Racing GT3Rに先行していた24号車スリーボンド日産大学校GT-Rさえも峰尾は相次いでかわしてトップに立つと、アンカーの元嶋がとどめを刺して、今季初優勝を挙げることになった。
惜しまれたのは、ゴールまで4分を切ったところで、KSF Direction Racing GT3Rは駆動系トラブルでマシンを止めたこと。スーパー耐久はチェッカー優先のため、健闘空しくリタイアとなってしまう。また、連覇を狙う1号車GTNET ADVAN C-WEST GT-RのGAMISAN/吉田広樹/柳田真孝組も、やはり駆動系トラブルによって中盤で姿を消している。
ST-2クラスでは3連覇を果たすべく、ニューマシンのスバルWRX STI、DAMD MOTUL ED WRX STIを投入した、59号車の大澤学/松田晃司組が予選でトップ。しかし、決勝ではスタート直後の1コーナーで、20号車RSオガワADVANランサーに抜かれ、いったんは抜き返したものの、2回目のピットストップでドリンクボトル等の交換に手間取り、再逆転を許す。
ST-4クラスを制したのは、58号車ウインマックスTEINワコーズKRP☆DC5を駆る、小林康一/ピストン西沢/塩谷烈州組。チームにとっては、もてぎラウンド3連勝となり、抜群の相性をアピールした。2位は86号車GAZOO Racing SPIRIT 86を駆る、蒲生尚弥/松井孝允組。直前に行われた86/BRZレースで井口卓人が負傷して出場できずふたりで挑んだ86号車は、蒲生が4周目にコースアウト、松井はスターター不良に悩まされるなど、三重苦のハンデをはね除けて表彰台をゲットした。