WEC世界耐久選手権は28日、フランスのポールリカール・サーキットでプレシーズンテスト2日目が行われ、ポルシェが2日間の全セッションでトップタイムをマーク。総合結果でもポルシェが首位につけている。
引き続き晴天に恵まれ、さらに昨日とはうってかわってほとんど風がなく、日差しが暖かく感じる28日のポールリカール。観客の入場が許されているテスト2日目は、朝からパドックやグランドスタンドに熱心なファンの姿が見られた。
午前9時、気温13度/路面温度19度というコンディションでセッションがスタート。42号車ストラッカ童夢S103・ニッサンを皮切りに、数台がコースインして周回を重ねていく。LMP1クラスでは、この日もポルシェ919ハイブリッドが圧倒的な速さを披露し、2台そろって早々に1分39秒台をたたき出していった。
開始1時間を過ぎたところで、ようやくアウディR18 e-トロン・クワトロの2台がコースイン。トヨタTS040ハイブリッドは、2号車のみが周回を重ね、1号車はオイル漏れの修復のため長らくピットに。11時前にようやく1号車もコースインを果たしている。
この午前のセッションは、17号車ポルシェが1分39秒157で首位。2~3番手には、終盤にタイムアップを果たしたアウディ勢がポルシェの2台に割り込む形となり、4番手が18号車ポルシェ。トヨタの2台が5~6番手となった。
LMP2クラスではG-ドライブ・レーシングの26号車リジェJS P2・ニッサンが首位に。LM-GTEプロクラスではアストンマーチン・レーシング(AMR)の99号車アストンマーチン・バンテージV8、LM-GTEアマクラスも同じくAMRの96号車がトップにつけている。
ピットウォークを挟んで、14時からは3時間のセッションがスタート。気温17度、路面温度は27度で、少しだけ薄い雲が広がり、晴れたり少し陰ったりというコンディションの中、中嶋一貴駆る1号車トヨタ、そしてステファン・サラザン駆る2号車トヨタの2台は開始直後からコースへと向かっていった。
セッション終了の16分前には、マイク・コンウェイの駆る2号車トヨタが、LM-GTEプロクラスの51号車フェラーリ458イタリアに行く手を阻まれて縁石上でジャンプ。ちょうどフロントMGUの下の部分を縁石に強く打ち付けてしまい、煙を吐いてストップしてしまう。これにより赤旗が提示され、セッションはそのまま終了となった。
その結果、このセッションは18号車ポルシェが1分39秒321で首位に。2番手に17号車ポルシェが続き、3~4番手にアウディ勢、5~6番手にトヨタ勢となった。LMP2クラスでは、G-ドライブの26号車リジェがトップタイムをマークしている。
LM-GTEプロクラスでは、AMRの95号車がこのセッションの首位に。LM-GTEアマクラスはアブダビ-プロトン・レーシングの88号車ポルシェ911 RSRがトップにつけた。
これで、今回の全5回の走行が終了。2日間の総合結果では、1分37秒220のタイムで18号車ポルシェが首位に。17号車ポルシェが続き、3~4番手は7号車、8号車のアウディ勢。1号車と2号車のトヨタ勢は5~6番手で今回のテストを終えている。また、LMP1の7番手にはバイコレスの4号車P1/01・AERがつけている。
LMP2クラスではKCMGの47号車オレカ05・ニッサンが1分47秒456で2日間の首位に。G-ドライブ、シグナテック・アルピーヌと続いている。チーム・サード-モランドの2台は、43号車がクラス4番手、嵯峨宏紀も乗りこむ39号車がクラス6番手。またストラッカ・レーシングの42号車ストラッカ童夢S103・ニッサンはクラス5番手となっている。
LM-GTEプロクラスでは、AMRの99号車がマークした1分57秒331が2日間のトップタイム。2番手にAFコルセの51号車フェラーリ、3番手にはAMRの99号車が入った。またLM-GTEアマクラスでは、AMRの96号車がプロクラスのトップタイムを上回る1分57秒116をマークして首位につけている。