3月28日に、ドイツのニュルブルクリンクで開催されたVLNニュルブルクリンク耐久シリーズ第1戦『VLN1』の決勝レース中、23号車ニッサンGT-RニスモGT3がクラッシュし、観客1名が死亡した。
VLNはニュルブルクリンクのGPコースと北コースを組み合わせたコースで争われる耐久レースで、この第1戦には179台がエントリー。今季は5月のニュルブルクリンク24時間を控えアウディが新R8 LMSを2台投入したほか、ニッサンGTアカデミー・チームRJNから星野一樹/ヤン・マルデンボロ/ウォルフガング・ライプの23号車GT-R、GAZOO RacingからもレクサスLFA Code X(影山正彦/大嶋和也)、レクサスRC(木下隆之/佐藤久実)が参戦した。
この日は12時に決勝レースがスタートしたが、予選15番手からスタートした23号車GT-Rは星野がスタートを務め、その後マルデンボロに交代。ドライバー交代後の13時過ぎ、コース前半にあるフルークプラッツで車体前部が浮き上がりエアボーン状態になり、ガードレールにクラッシュした。
GT-Rはその衝撃で観客エリアとの間を隔てていたキャッチフェンスを乗り越えてしまい、ルーフから落下。ドライブしていたマルデンボロはマシンから自力で脱出したが、メディカルチェックのためにすぐに病院へ救急搬送された。
しかし、この事故により巻き添えになった観客1名の死亡が確認されたほか、複数の観客が病院に搬送され手当を受けているという。現場では警察も出動し現場検証にあたっているが、事故の詳細や原因は不明だ。
フルークプラッツはゆるやかな長い坂を上り、ジャンピングポイントの直後に右コーナーが訪れる難関のひとつ。ニュルブルクリンクの中でも観戦ポイントのひとつでもあるが、同時に事故の起こりやすい場所でもある。
VLN1は事故を受けてすぐに赤旗が出され中断、その後オフィシャルによって中止が発表された。