2015年F1第2戦マレーシアGPが27日、セパン・インターナショナル・サーキットで幕を開け、午前10時(現地時間)から行われた金曜フリー走行1は、メルセデスAMGのニコ・ロズベルグがトップタイムをマークした。
開幕戦から2週間。迎えたシーズン第2戦の舞台はグランプリ随一の高温多湿で知られるマレーシアのセパンだ。ここでは、バルセロナテストのクラッシュでオーストラリアGPを欠場したマクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソがチーム復帰を果たしたほか、同じく開幕戦の決勝をケガのために欠場したバルテリ・ボッタスもコクピットに戻った。ウイリアムズは走行中に椎間板を痛めたボッタスのためにFW37のペダルとシートポジションを変更している。
11時(現地時間)のセッション開始時の気温は29度、路面温度は39度を記録したが、この日のセパンは強い日差しが照りつけ、時間とともに路面温度は50度近くまで上昇。今回持ち込まれているタイヤはミディアムとハードという2種類のコンパウンド。ザウバーは、開幕戦で5位に入った期待の新人フェリペ・ナスルに代えて、今季チームのテスト兼リザーブドライバーを務めるフェラーリの育成ドライバー、ラファエレ・マルチェッロをFP1に起用した。
時間ちょうどにセッションが始まると、各車が最初のチェック走行に向かうなか、マクラーレン・ホンダの2台もコースイン。カーナンバー14のMP4-30を駆るアロンソは最初に2周を走行。また、木曜日にようやくエンジン始動にこぎ着けたマノー・マルシャもウィル・スティーブンスに続いてロベルト・メリが無事コースインを果たした。
そのなか、序盤の開始30分を前にメルセデスのルイス・ハミルトンが突然コース上でストップし、マシンから降りてしまう。スローダウンしたハミルトンは無線でチームからストップするよう指示を受けたが、その際に「何かが起きてパワーを失った」と報告。ハミルトンのW06はレース用のエンジンを搭載していたため、メルセデスのピットにマシンが戻るとメカニックが慌ただしく作業に入った。
一方、ハミルトンの抜けたタイムシートでは、チームメイトのロズベルグが順調に周回を重ね、終始セッションをリード。中盤のセカンドランでさらにスピードを上げたロズベルグは1分40秒124というタイムでFP1のトップにつけた。
2番手争いでは、終盤最後のアタックで共にタイム更新を果たしたフェラーリ2台が続き、キミ・ライコネンがロズベルグと0.373秒差の2番手につけ、同じく1分40秒台をマークしたセバスチャン・ベッテルが3番手となった。
4番手はロータスのロマン・グロージャンとなり、カルロス・サインツJr.とマックス・フェルスタッペンの若いふたりが乗るトロロッソの2台が5番手と7番手につけ、6番手にレッドブルのダニエル・リカルドとなった。
注目のマクラーレン・ホンダはほぼノートラブルで最初の90分を終え、アロンソがトップから約2.7秒遅れとなる1分42秒885で14番手。ジェンソン・バトンはアロンソより1周少ない19周で17番手につけている。