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「イスラム国(IS)」によるロンドンでの塩素ガス・テロへの警戒、軍事専門家が呼びかける。

2015年03月27日 10:02  Techinsight Japan

Techinsight Japan

「ロンドンでの塩素ガスによる無差別テロに警戒を」と専門家(画像はibtimes.co.ukのスクリーンショット)
先に「イスラム国(IS)」が英テレサ・メイ内務大臣(58)に対する殺害予告を放ったことをお伝えしていたが、さらに英メディアがロンドンで塩素ガスを使用した無差別テロが起きる危険性があることを報じて、市民に緊張感を与えている。

テロ組織「イスラム国(ISIS・ISIL・Islamic State・ダーイッシュ、以下IS)」が、ロンドンの混雑している場所で無差別テロ事件を起こす危険性があるとした専門家の意見を英メディア『ibtimes.co.uk』が紹介し、波紋を広げている。サッカーの試合会場や地下鉄の車内で、塩素ガスがまき散らされるかもしれないというのだ。

まるで日本の地下鉄サリン事件を思い出させるようなそのテロ計画を指摘したのは、英国軍とNATO軍に籍を置き、生物・化学兵器を専門としていたハミッシュ・デ・ブレトン=ゴードン氏。『2paragraphs.com』の“Could ISIS Replicate Tokyo Chemical Attack In New York or London Subway?”という記事の中で、このように述べている。

「ISは今、即席爆発装置(Improvised Explosive Device)の製造に時間を割いており、塩素ガス、有毒な化学薬品の使用によるテロ実行のための訓練を行っていると思われます。イギリスでは誰もが90トンまでなら塩素ガスを購入できるなど販売の規制が緩く、シリアでISの訓練を受けて英国に極秘に帰還した“ジハーディ(聖戦士)”と称する分子は、どのようなことを企んでいてもおかしくありません。」

シリアでは昨年、各地で塩素ガスあるいはサリンガスを使用したとみられる一般市民を多数巻き添えにした無差別テロ事件が発生しており、アサド政権側と反政府勢力は互いに自分たちではないと否定。オランダ・ハーグ市に拠点を持つ「化学兵器禁止機関(Organisation for the Prohibition of Chemical Weapons)」が土壌サンプルをもとに調査に乗り出していた。

ブレトン=ゴードン氏は万が一の事態を想定し、「混雑する場所でもしも黄緑色の気体が発生していたら、それをできるだけ避けて下さい。尿の成分は身を守るために有効です。衣服などを尿で濡らしてマスクにし、できるだけ早く地上の高い位置に逃げて下さい」とアドバイスしている。

※ 画像はibtimes.co.ukのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)