26日、フェルナンド・アロンソがF1マレーシアGPの木曜会見に出席し、バルセロナテストのクラッシュについて、ステアリングがロックしたと述べる一方で、当初マクラーレンが事故原因に挙げていた風の影響を否定した。
アロンソは、2月のバルセロナテストでクラッシュし、その際に脳震盪を起こしたため、医師の忠告を受けてその後の最終テストと開幕戦オーストラリアGPへの出走を取りやめた。
木曜日、第2戦マレーシアGPの舞台となるセパン・サーキットでFIAの医療検査を受けたアロンソは、無事にレース出場の許可を得ると、その後に行われたFIAの記者会見に出席した。
アロンソのクラッシュに質問が集中するなか、彼はマクラーレンが事故原因として発表した風の影響を否定した。
「あのスピードのクルマならハリケーンでも動かせないだろうね」
「あの日は留意することがたくさんあったから、最初にチームと僕のマネージャーが出した答えはおそらく推測のものだったんだ」
「でも、僕が思い出すまでの3、4日間は何も言うことができないし、そうしなければさらに状況を悪化させたと思う」
「彼らは風の説を唱えたが、それは明らかに原因ではなかった」
「ターン3の最中にステアリングに問題が起き、右にロックしてウォールに接近した。僕はギリギリでブレーキをかけ、5速から3速までシフトダウンしたんだ」
今週初め、マクラーレンは、アロンソが事故の際にステアリングが『重い』と感じていたことを明らかにし、今後より多くのデータを得るために今週末のマレーシアから追加のセンサーを搭載すると発表している。
ただアロンソは、クラッシュのデータからは明確なステアリングの問題は確認できなかったと語っている。
「あいにく、まだいくつかのデータを見落としている」
「マシンの特定エリアのデータを得るのは一番ではないからね」
「マシンに問題があったのは確かだよ。でも、今のところはデータが見つかっていないので、ハッキリしたことはわからないんだ」
クラッシュの余波には、アロンソの意識レベルに関する矛盾を指摘するものもあったが、彼は「すべて」を覚えていると述べている。
「僕は全部覚えているよ」とアロンソ。
「良く晴れた朝だったし、セットアップ変更やラップタイムもすべてね」
「ターン3までは(セバスチャン・)ベッテルが僕の前にいたけど、僕を行かせるためにシケインをカットしたんだ」
「(ウォールに)当たった後、僕はしばらくウォールに沿って進んだ。そして点いていたラジオを最初に切り、次にメインのスイッチを切った。その時は完全に意識があった」
「意識を失ったのは救急車の中かサーキットの診察室だ」
「医師は、投与する薬物がヘリコプターで輸送するためのもので、病院で行うMRIなどの検査のために必要な手続きだと説明し、それにはこの薬が必要で、普通のことだと言ったんだ」