就活解禁から、そろそろ1か月。企業研究にあたり、OB・OG訪問を行う学生もいるだろう。キャリコネニュースの連載コラム「採用担当者が斬る『シューカツの迷信』」でも、
「就活を進める際には、早めに社会人慣れしておくことや、社会人から生きた情報を得ておくことは非常に大事」
と勧めている。しかし社会経験に乏しい学生が忙しい社会人に会うことに、気後れしてしまうのはどうしても仕方がない。そこで迷うのが「時間を取ってもらうお礼に、手土産を持っていくべきか否か」という問題だ。
Q&Aサイトの現役社会人「賄賂だからダメ」
OB・OG訪問のマナーについては様々な就活本で触れられているものの、明確な正解はなさそうだ。そこでネットのQ&Aサイトを見てみると、OKWaveには社会人回答者からは「不要」というコメントが相次いでいる。
「お土産は不要です。以前、菓子折りを持ってきてくださった学生さんがいらっしゃったのですが、受け取ってしまうと扱いに困ってしまうのでお断りしました」「普通しないと思います。受け取る方も、難儀ですし」
「Yahoo!知恵袋」の回答者は、さらに踏み込んでいる。手土産は「賄賂」や「付け届け」と同じなので、「不正入社を疑われますよ?」「相手を困らせることにもなり、不必要であることが多いです」として、持参すべきでないという意見が目に付く。
一方、持参を勧めているのが就活情報サイトだ。情報サイトのハッピーライフスタイルが掲載している「OB・OG訪問の30のマナー」という記事では、余裕があれば手土産を持参することを推奨している。
「先輩は、わざわざ時間を割いて、会ってくれています。感謝の気持ちとして、手土産の1つでも持参する配慮はあっていいのではないでしょうか」
「栄養ドリンク」に注意すべき理由
就活系のまとめ記事が多い「Career Park!」にも、「訪問の際には、忙しい中わざわざ時間を割いて会ってくれたOB・OGに対する感謝の気持ちを表すために、お土産をもっていくとよいです」との記述がある。
恋愛とメイクのハウツーサイト「ハウコレ」では、大手広告代理店に内定した学生の証言として「手土産は基本的に不要」としながらも、「でもちょっとした気遣いがあると『こいつ、デキる!』と思ってもらえるかも」と持参のメリットを匂わせている。
結局、どちらがよいのか判断しにくいが、ネットメディアのコラムは、現役のビジネスパーソンでなかったりする可能性も高いので、匿名でもQ&Aサイトの方が意外と実態を反映しているのかもしれない。
なお、ハウコレの記事では、内定者が「栄養ドリンクを持っていっていた」そうだが、これは人によっては「『もっと働けという意味か』と受けとられかねない」ので、相手によって使い分けて、という注意書きもあった。
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