昨年までトヨタからWEC世界耐久選手権のLMP1クラスに参戦していたニコラス・ラピエールが、今季WECの第2戦スパ/第3戦ル・マン24時間でKCMGのオレカ05・ニッサンをドライブすることが分かった。
ラピエールは、トヨタのWEC参戦初年となった2012年からチームに所属しており、昨年はアンソニー・デイビッドソン/セバスチャン・ブエミとともに8号車トヨタTS040ハイブリッドをドライブ。ただ、第5戦富士から最終戦までは「個人的な都合」により欠場し、今シーズンはレギュラードライバーから外れる形となっていた。
今回ラピエールが加わることになったKCMGは今季、オレカ製の新クローズドLMP2『オレカ05』をWECに投入。ドライバーとして、昨年に引き続きマシュー・ホーソン/リチャード・ブラッドレーを起用しているほか、ポルシェワークスドライバーのニック・タンディもラインナップしている。
ただタンディは、スパ戦とル・マンに投入される3台目のポルシェ919ハイブリッドのドライバーとして名を連ねている。英AUTOSPORT.comによると、ラピエールは現在もトヨタでリザーブドライバーとしての役割を担っているということだが、スパとル・マンではタンディに代わってKCMGでLMP2クラスを戦うことになった。
ラピエールは、今週末の3月27日~28日に行われるWEC公式テスト“プロローグ”において、ホーソン/ブラッドレーとともにKCMGの47号車オレカ05・ニッサンをドライブするということだ。
「再びレースをすることを熱望していたんだ。プロローグは、非常に有望なマシンであるオレカ05に慣れるためのいい機会になるよ」とコメントしたラピエール。
「モチベーションは高まっているし、KCMGの今年のル・マン挑戦に貢献したいと思っているんだ」
なお、KCMGのチームマネージャーを務めるエリック・コルブによると、ラピエールとの契約は、トヨタとの「数週間に及ぶ会談」による到達点なのだという。
「ニコラスがWECで最も才能のあるドライバーのひとりであることは間違いない。今シーズン、(テストを含めて)3度にわたって彼を起用することを許可してくれたトヨタレーシングに感謝しているよ」