私たちが絵を描こうとするとき、一番研ぎ澄ます感覚は“視覚”であろう。だが、もし目が見えない状態で描こうとしたらどうだろうか?
米国・テキサス州に住むJohn Bramblittさんは、盲目のアーティスト。視力の代わりに鋭い触覚を活かし、作品作りに励んでいるのだ。
・視力を失ってからがキャリアのスタート
Bramblittさんは、病のため11歳ごろから徐々に視力を失い、30歳になると完全に目が見えなくなってしまった。
当初は孤独と絶望にうちひしがれていたBramblittさんだったが、1年ほど経過したとき、「目が見えなくても絵は描ける」と一念発起した。
でも、視力を使わずにどうやって描くというのだろうか?
・指で感じながら描く
その方法は、まず凹凸の分かりやすい絵の具で輪郭を描き、指で確認しながら色付けしていくというものだ。
Bramblittさんは、手先で色を判別することもできるそうで、例えば白は歯磨き粉のように厚みのある感触で、逆に黒はさらっとした感触なのだとか。
また、彼自身が「触覚の視覚化」と呼ぶように、作品のモチーフに直接触れ、その形を指で覚えることもあるそう。
その作品を見てみると、燃えるような極彩色と深い漆黒のコントラストが強烈な存在感を放っている。
タッチの力強さとは裏腹に、儚い夢のようでもあり、不思議な世界へと誘われるようだ。
私たちに見えないものを見せてくれているかのようなBramblittさんの作品。
作品はウェブサイトから購入することもできるので、気になる人は、まずサイトをチェックしてみて。
YouTube
https://youtube.owacon.moe/watch?v=VMRU3OcM168
Sightless Works
http://bramblitt.myshopify.com/
・アート(まとめ)