トト・ウォルフは、今週末のマレーシアGPでメルセデスAMGがライバルとの差をさらに広げる可能性を示唆した。
昨年の王者メルセデスは、開幕戦オーストラリアGPの予選で3位のウイリアムズに1.3秒以上の差をつけポールポジションと2番手を獲得すると、決勝でも3位に入ったフェラーリのセバスチャン・ベッテルに30秒以上の大差を築き、1-2フィニッシュを達成した。
だが、メルセデスAMGを率いるウォルフは、チームが高速コーナーにおけるW06のパフォーマンスに自信を持っており、中高速コーナーが点在する次のセパンではライバルとの差がさらに広がる可能性もあるとの考えを示した。
ウォルフは、セパンでさらに大きな差がつく可能性があるかとの問いに「可能性はある」と答え、次のように続けた。
「空力に関して我々はうまくやっているし、パワーユニットの面でもうまくやっている。それらの統合もうまくいった」
「エンジンパッケージの強さにばかり注目が集まっているが、2015年のメルセデス(W06)は空力的に並外れたマシンだ」
メルセデスW06は、2014年に大きな成功を収めたW05のデザインを踏襲しているにも関わらず、その中身は大幅な変更を受けており、結果として空力的に大きな進歩を果たしている。
ウォルフは、オーストラリアGPの週末に、W06が最高速に関して直近のライバルに勝っているわけではないとコメントしている。
「ストレートでは、ウイリアムズやフェラーリに比べ、まだ我々のマシンに問題がある」
「両者のストレートスピードは本当に優れており、先の(バルセロナ)テストでは10-12km/hの違いがあった」
「我々が見た一番大きな違いは高速コーナーのダウンフォースで、それが我々の強みのようにみえる」
「依然はレッドブルが強みとしていたが、今はそこが我々の一番の強みになっていると思う」
ウォルフは、マシンパフォーマンスの向上がチームの冬の努力のおかげだと強調したが、今後も今のような優位が続くとは考えていない。
「完璧な週末だった。完璧なマシンと完璧なドライバー、しかも2台で結果を出せた」
「ただ、今後もこのようなことがずっと続くとは思えない」