ウイリアムズF1チームのパット・シモンズは、燃料開発を通してメルセデスAMGに対する優位を築きたいと考えている。
現在、ワークスエンジンを搭載するメルセデスAMGは、チームのタイトルスポンサーを務めるペトロナスの燃料を使用しているが、同じメルセデスエンジンを搭載するウイリアムズは、昨年再びチームのパートナーに加わったブラジルの国営石油企業『ペトロブラス』の燃料に変更するという長期的な計画をもっている。
チーフ・テクニカル・オフィサーのシモンズは、V6ハイブリッドターボエンジンの規則下で燃料開発のテクノロジーが主要な争いのステージになった今こそ、優位を築く可能性をもたらすだろうと考えている。
彼は、メルセデスが当たり前のように彼らのエンジンをぺトロナスにより適したものにする恐れがあったかどうかを問われると、次のように答えた。
「我々は燃料開発に取り組んでいる」とシモンズ。
「もちろん、良い燃料であってほしい」
「理論的に、ペトロブラスがペトロナスよりいい燃料を開発できない理由はないので、アドバンテージになる可能性がある」
「まだ、そこまでたどり着いていないが、それに力を注いでいる」
シモンズは、燃料開発を通してさらにパフォーマンスを向上させるポテンシャルがあると考えている。
「そこは私の専門外だが、燃料開発の限界に達したV8(エンジン)時代に比べ、今は燃料開発に多くの可能性があると理解している」
「まだ燃料で得られるものがあるんだ」
またシモンズは、今年のメルセデス・エンジンが2014年仕様よりもわずかに大きくなったと付け加えたが、それによるパッケージングの問題は起きていないと言う。
「今年のエンジンはわずかだが若干大きくなっており、排気も多めだ」
「昨年のメルセデスエンジンは(燃料にとって)非常にタイトなエキゾーストだったが、それによって空力的に得られるものはあまり感じなかったので、エンジンがわずかに大きくなっても構わないんだ」