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婚活サービスの最先端「涙婚(るいこん)」 男女が共に涙を流しながら運命の人を探す

2015年03月22日 18:00  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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結婚なんかしなくていいと考える若者が増える一方で、結婚したくても出会いがないと嘆く人たちもいる。この現状を打開するために、料理を学びながら出会える婚活や猫カフェとコラボした「ねこんかつ」など、企業もあの手この手で婚活を応援している。

そんな中、昨年誕生したのが結婚相談所サンマリエが運営する「涙婚(るいこん)」だ。2013年に始まった「涙活(るいかつ)」という、参加者が一緒に涙を流すイベントに婚活を組み合わせたもの。涙活自体は全国で100か所以上、のべ6000人がすでに参加しており、心のデトックスになると好評なのだという。

「泣語家(なくごか)」の感情を込めた話で誘導

「涙婚」はこれまでに2回開催され、すでに10組のカップルが誕生している。3月20日放送の「いっぷく!」(TBS系)では、東京・新宿にある涙婚イベントを取材していた。

通常は結婚式場として使用されている会場に、20代から40代の男性4人、女性8人の12人が集まった。参加費である1122円は「いい夫婦」にかけている。ただ、参加者たちの熱意はまちまちなようだ。

「どういうものなんだろう…という感じでとりあえず参加してみた」(20代女性)
「初めての体験ですので『涙活』もしてみたいし、うまくいけばいい方と巡り合えればラッキーかなと」(40代男性)
「婚活ガッツリ!というのは照れるので…誠実そうな人と出会えればと思っています」(20代女性)

イベントの最初では、泣ける話をする「泣語家(なくごか)」が、結婚式直前で亡くなった新郎の父の話を、感情をこめてゆっくりと語り始めた。

話し終わりには涙ぐむ参加者もおり、会場の空気は一気に和やかムードとなった。自己紹介タイムでは、名前と共に「最近泣いたエピソード」を発表しながら、参加者同士の理解を深めつつ歓談をする。

席替えをした後は、動画の上映会。ここではほぼ全員がボロボロと涙を流しながら、動画のどこに感動したのか感想を語り合う。過去には感涙ミニライブと題し、歌手の川嶋あいさんが「旅立ちの日に…」を歌うイベントもあった。

「泣きのツボ」が合うのは、共感性があるから

過去2回で10組という成功率を誇る理由を、「涙婚」の主催者はこう分析する。

「『泣きのツボ』がどこにあるのかをご自身で探っていただきたい。相手の『泣きのツボ』を知って、『泣きのツボ』が合う方と是非…」

番組に登場した脳生理学者の有田秀穂・医学博士は、この「泣きのツボ」には、恋愛と大きな結びつきがあると語る。

「泣くっていうときは、いろんなもので泣くわけですよ。ペットもので泣く人もいれば、家族もので泣く人もいる。スポコンもので泣く人もいる。一緒に泣けるということは、共感性があるということになりますし、一緒に泣くことで共感性が高まる。」

共感性とは、相手の喜怒哀楽を分かち合えることを意味し、共感できるほど相手の気持ちを思いやれるので、ベストパートナーになる可能性が高いという。また、泣くことはストレス解消になり、心の混乱が落ち着くことでネガティブな感情を取ることができる究極の癒し術でもあるそうだ。

「スポーツ観戦で泣く」男女がカップル成立

「涙婚」会場では、どの動画で泣けたのか分かる「泣きのツボ」シールを名札に付ける。参加者がお互いの「泣きのツボ」を確認できるものになっている。

すべての企画が終了すると、マッチングタイムになる。もう一度会いたいと思う人の名前を書き、相思相愛ならカップル成立。この日は見事1組のカップルが誕生した。

決め手は、自己紹介で最近泣いた出来事が両者とも「スポーツ観戦」だったこと。そのほかの惹かれたポイントについて話を聞いてみると、

「同じ動画で感動したから…」

と、やはり泣きのツボが一緒だったことを理由に挙げていた。また、隣で泣いている女性を見たら、男性は気になってしまうという効果があることも分かった。

結婚相手の条件には、よく「価値観が合うこと」という言葉を耳にする。お互いのことを理解するには、一緒に泣くことがかなり有効な方法なのかもしれない。

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