今シーズン、JRC全日本ラリー選手権にミニ・クロスオーバーで参戦するMINI CROSSOVER RALLY TEAMは19日、東京・大田区のMINI大田で参戦体制を発表し、今季投入するマシンのアンベイルを行った。
スーパーGT300クラスのGOODSMILE RACING&Team UKYOでコミュニケーションディレクターの大橋逸夫がドライバーを務め、MINI CROSSOVERという異色のマシンで全日本ラリーのJN5クラスに参戦するMINI CROSSOVER RALLY TEAM。投入されるミニは5ドアのミニ・クロスオーバー・ジョン・クーパー・ワークスで、ラリー界の名門キャロッセが車両を製作、メンテナンスも担当する。
また、チームは公式サイト上で大橋のコドライバーを募集するユニークな取り組みを実施。25名の応募者から選ばれたのは、長年ダカールラリーに参戦するチームランドクルーザー・トヨタオートボデーでナビゲーターを務めている三浦昂だ。
19日、MINI大田で行われた体制発表会に登場した大橋は、「ようやく、この日を迎えることができました」とコメント。
「今年1年間、ターマックからグラベルまで全日本ラリーの全戦にエントリーします。世界で1台しかない市販車をベースとしたミニ・クロスオーバーのラリー車両なので、色々苦労があると思いますが頑張っていきたいと思います」
大橋に続いて登場した三浦は、「ダカールラリーで7年間ナビゲーターを務めましたが、スピードラリーは初めての経験です。今は緊張と不安しかありませんが、今回初めて日本でモータースポーツに関わるチャンスを手にしたので、モータースポーツの魅力を多くの人に伝えていければと思います」と意気込みを語った。
その後、2日前にできあがったばかりというMINI CROSSOVER JCWがお披露目された。以前から公式サイトなどでデモカーは披露されているが、スポンサーロゴなどが入れられた状態のマシンは今回が初披露。マシンには、赤を基調としたカラーリングが施され、サイドにはチェッカーフラッグを模したパターンが入れられているのが印象的だ。また、マシンのボンネットとルーフには、チームをサポートする“レノボ”とレノボブランドのひとつである“ThinkPad”のロゴが入れられている。
発表会には、マシンを制作したキャロッセの長瀬努代表取締役も登壇し、「このラリー車両を作るにあたって、全部の部品が一点限りというかなり贅沢な作り方をしています。クルマの仕様としては全日本ラリーで勝てる仕様にしました。あとの問題はドライバーだけです」と大橋に対しエールを送った。そのほか、チームをサポートするBMWでMINI本部長を務めるフランソワ・ロカ氏、レノボ・ジャパンでマーケティング責任者のクリストファー・ニューフィールド氏、阿部モータース代表取締役の阿部良太氏も登壇し、チームへエールを送っている。
MINI CROSSOVER RALLY TEAMが挑戦するJRCのJN5クラスは、トヨタ86/スバルBRZ等のマシンがライバルとなる。ミニがJRCでどんな存在感を示すか、大いに楽しみにしたいところ。注目の第1戦ツール・ド・九州2015 in 唐津は4月10日~12日に開催される予定だ。