19日、東京・青山にオープンしたばかりのポルシェセンター青山で、スーパーGT300クラスに参戦するPorsche Team KTRが参戦体制発表会を開催した。今季はエクセレンス・インターナショナル、ポルシェジャパンの厚いサポートを得て、強力な体制が敷かれた。
長年スーパーGT300クラスをはじめ国内トップカテゴリーに参戦。数多くの勝利を得てきたKTRは、今季もGT300クラスにポルシェ911 GT3Rを投入するが、今季はさらにチーム力が大幅にアップ。強力な体制が敷かれた。
岡山国際サーキットで開催された公式テストからカラーリングのベースは施されていたが、チームには新たに、東京都内で4店舗を展開する国内最大のポルシェ販売会社であるエクセレンス・インターナショナル、そしてポルシェジャパンのサポートを得ることになった。この日はオープンしたばかりの国内最大級の展示スペースをもつ新店舗、ポルシェセンター青山で発表会が行われた。
「スーパーGT参戦により、ポルシェのDNAと言えるモータースポーツ活動が、この日本でさらに発展していくことにより、モータースポーツ文化の発展に寄与できることになれば、これ以上嬉しいことはありません」と語るのは、ポルシェジャパンの黒坂登志明会長。
また、ポルシェカレラカップ ジャパンで素晴らしい成績を収め、ついにスーパーGTにも参戦することになったエクセレンス・インターナショナルの藤田正社長は「以前からスーパーGTにはいずれ参戦したいと考えていましたが、今回ポルシェジャパン様、KTR様とタッグを組むことができ、まさに機が熟したと思っています」と語る。
そんな強力な体制は、ドライバーコンビからも見て取ることができる。チームは新たに、昨年全日本F3でルーキーらしからぬ速さをみせつけた山下健太が加入。さらに、エントリーでは坂本祐也の名が記されていた。
しかし、今回の発表会で山下のチームメイトとして発表されたのは、アレキサンドレ・インペラトーリだ。実は坂本は、岡山公式テストの直前に別の車両で走行していた際に大きなクラッシュに遭ってしまい負傷。胸椎椎体骨折により、全治2~3ヶ月という診断が下されてしまったのだという。
そこで新たに契約が結ばれたのが、昨年のタイ戦でスポット参戦し、いきなりGT300のポールポジションを獲得、ポルシェの経験もスーパーGTの経験も豊富なインペラトーリだ。この日インペラトーリはドイツでテストがあったため参加できなかったが、「またスーパーGTという非常にハイレベルなレースで走れて嬉しい」とビデオメッセージを寄せた。
気になる坂本だが、チームを率いる武田敏明代表によれば「まずはしっかりと怪我を治して欲しい。その上で、戻って来られる体制を作りたい」と坂本の回復を待ちたいという。「チーム全体が一刻も早い回復を願っています」とのこと。
とは言え、インペラトーリの起用は坂本の抜けた穴をしっかりと埋めてくれるはずだ。光る速さをみせる山下とともに、非常に強力な体制が敷かれたのは間違いない。今季激戦間違いなしのGT300クラスに、またひとつ有力コンペティターが名乗りを上げた。
Porsche Team KTR 2015年参戦体制
チーム監督:鈴木恵一
ドライバー:アレキサンドレ・インペラトーリ/山下健太
車両名:Excellence Porsche
カーナンバー:33
マシン:ポルシェ911 GT3R
タイヤメーカー:横浜ゴム
車両メンテナンス:KTR