F1オーストラリアGPの決勝でキミ・ライコネンのタイヤ交換をミスしたピットクルーに自ら語りかける行動に出たマウリツィオ・アリバベーネは、彼らに集中を切らさないよう言葉をかけたことを明かした。
レース終盤、5番手を走行していたライコネンは40周目に2度目のピットストップを行ったが、この時、フェラーリのピットクルーは左リヤタイヤのホイールが緩んだ状態でマシンをコースに送り出し、ライコネンをリタイアさせてしまった。
その際、フェラーリのチーム代表であるアリバベーネが、自らピットクルーのひとりに歩み寄り、話しかけるシーンが国際映像でとらえられた。アリバベーネは、この時の行動について次のように語っている。
「まずは、彼らを落ち着かせるためにピットへ行った。うろたえて欲しくなかったんだ」とアリバベーネ。
「次に、メカニックに何が起きたのか、説明できるかどうか尋ねた」
「そして分かりやすくこう言った。『落ち着け、集中するんだ、気にするな』とね」
この日、フェラーリのクルーは、ライコネンの最初のピットストップでも左リヤタイヤの交換に手間取っている。
フェラーリのピット作業を審議したスチュワードは、ペナルティを科さなかった。
「チームは、ピットストップを監視するシステムが、危険な状態でマシンがリリースされた徴候を示していなかったと説明し、問題がドライバーとテレメトリーによって明らかになるとすぐにマシンを止めた」と、スチュワードはその理由を説明している。